Madurai Mani Iyer

(1912-1968)

1912年10月25日、マドゥライで音楽家の家庭に生まれる。父親は、≪Ramaswami Ayyar≫で、その父方の叔父は、20世紀初頭、 三指に数えられる名声楽家であった≪Madurai Pushpavanam Iyer≫である。最初に、≪Rajan Iyer≫から音楽を習う。 しかし、彼に最も影響を与えたのは、その後教えを受けた作曲家とても有名な≪Mutthiah Bhagavathar≫であった。デビューしたのは、12歳である。

そのデビューから、40年以上もの活躍をすることになるが、彼の演奏スタイルは、オーセンティックであるのと同時に、非常に独創的なものであった。 まずその魅力として、彼独特の軽やかさと、優美さを兼ね備えた声が挙げられる。彼の演奏は、その声から、叙情的であり、新鮮なパッセージが紡ぎ出される。 そして、その表現は、≪Sruti≫に対する細かな気遣いを持った非常に繊細なものであり、しっかりとしたバネを持ったものでもあった。 その細かなフレージングは、他の追随を許さないものがあった。
しかし、その声の魅力と≪Surti≫に対する細かな表現にも大きな魅力があるものの、それ以上に、鮮烈な印象を残す≪Alapana≫≪Neraval≫≪Kalpana Swara≫の魅力は、 計り知れないものがある。 彼の演奏は、さざ波の様に打ち寄せ、その展開力は、どこまでも続いて行くかのような感覚を与える。 その天才的な閃きは、しなやかに飛翔するものであり、その爽快さは、ギャロップに比せられることも多い。 彼は、膨大なレパートリーを持っていたものの、特に、幸福感に満ちたその演奏は、≪Kambhoji≫≪Todi≫≪Mohanam≫≪Bhairavi≫≪Kalyani≫などで最大限に発揮された。

≪Surti≫のきめ細やかな色合いの付け方と、閃きに満ちた展開力が、彼の演奏の魅力であり、それは、彼の声の持つ音楽性と、表現の方向性が将にピッタリと合ったものと言える。

元々、体力があるほうではなかったので、1968年6月8日に惜しまれつつ亡くなった。
紹介サイト Ganakaladhara Madurai Mani Iyer
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