脚本は、非常に凝った物。映像の切り口も、当時としては斬新な切り口。音楽は非常にレベルが高く、パドミニの大らかな踊りを十二分に満喫できる。南インド映画。DVD。
Amara Deepam
| Sivaji Ganesan, M.N.Nambiar, Thangaveru | T.Prakash Rao | T.Chalaprathy Rao |
| Savitri, Padmini, E.V.Saroja | 1955 |



【コメント】
| シヴァージは、両親を亡くした孤児である。彼は、海岸に置かれた廃車で毎日を過ごし、気ままな生活を送っていた。その毎日の生活は、貧しいものであるものの、それなりに幸せに暮らしていた。 サーヴィトリは、大きな自動車工場の社長令嬢である。彼女には、弟のM.N.ナンビアーがいた。しかしナンビアーは、非常に粗暴な性格で、サーヴィトリと仲が悪かった。ある日、二人は、兄弟喧嘩をし、サーヴィトリは家出をする。サーヴィトリは、方々さまよって、シヴァージの住む廃車へと辿り着く。 夜、いつものように廃車へと戻ったシヴァージは、そこにサーヴィトリが寝ているのを見て驚く。最初は少々迷惑に思っていたものの、シヴァージは、彼女に自分ができるだけの事をしてあげる。その優しいシヴァージの姿に、サーヴィトリも心惹かれるようになり、二人は愛し合うようになる。 しかし、サーヴィトリが家出したあと、家族は彼女を探していた。そして、シヴァージとサーヴィトリがデートし、ちょっと二人が離れた時に、ナンビアーが彼女を見つけ、家に連れ戻す。サーヴィトリが誘拐されたと思ったシヴァージは、彼女を助けようと、ナンビアーの車を追う。しかし、シヴァージは、他の車に引かれ病院送りになってしまう。 家へと戻ったサーヴィトリは、大好きな父親と再会し、父親も心から喜ぶ。しかし、父親は、そのショックから病気になっており、まもなく死んでしまう。そして、家には、サーヴィトリとナンビアー、それと使用人がいるだけになってしまう。 病院に運ばれたシヴァージは、やっと意識を取り戻す。しかし、シヴァージは、事故のショックで記憶を失っていた。自分が誰なのかも判らないシヴァージは、病院を抜け出し、外をうろつく。その中で、シヴァージは、ジプシーのパドミニを助ける。そのことをきっかけにして、そのジプシーの仲間達と暮らし始める。やがて、一目惚れしていたシヴァージに尽くしていたパドミニとシヴァージは愛し合うようになる。 シヴァージは、やがて、仕事に就くことにする。その仕事先は、ナンビアーの自動車会社であった。しかしその会社で、ナンビアーが、従業員に重傷を負わせるものの、そのことに見向きもしないのを見てシヴァージは憤慨する。そこでシヴァージは、ナンビアーの家に抗議に行く。もちろんその家には、家に連れ帰されてからシヴァージを探していたサーヴィトリもいた。しかし記憶を亡くしたシヴァージは、彼女が誰であるのかが判らずに、ナンビアーに抗議する。そしてその従業員は、サーヴィトリの取り成しで病院へと運ばれるのであった。 シヴァージの居所を知ったサーヴィトリは、彼に会いに行く。しかしそこでは、シヴァージとパドミニとの仲睦まじい姿があった。ショックを受けたサーヴィトリは、日を改めシヴァージとパドミニに会いに来る。そこで、シヴァージが記憶喪失になっており、今ではパドミニを愛するようになっていることを知る。そして、シヴァージもまた、サーヴィトリに、帰るように言うのであった。 ある日シヴァージとジプシー達は、ある家の前で、見世物をする。その家は、サーヴィトリの家であった。その見世物で騒ぐのを嫌がらせだとナンビアーは、シヴァージを括り付け鞭打つ。パドミニは、それを許すようにサーヴィトリに懇願する。サーヴィトリは、複雑な気持ちでありながらもシヴァージを助ける。しかしそのシヴァージは、パドミニと一緒に帰ってゆくのであった。 プライドを傷つけられたナンビアーは、とうとうシヴァージを殺すことにする。ナンビアーは、ジプシーの仲間のタンガヴェールにそれを依頼する。シヴァージは、策略にはまり、頭を殴られ、重傷を負ってしまう。パドミニは、彼を必死で看病する。そのことを聞いたサーヴィトリが見舞いに訪れたとき、パドミニは席を外していた。丁度そのとき、意識を取り戻したシヴァージは、今度は、サーヴィトリと暮らしていた頃のことを思い出し、パドミニとの間にあったことの記憶をなくしてしまっていた。そのことで、シヴァージは、サーヴィトリに連れられ彼女の家へと向かう。その様子に気付いたパドミニも、すぐに追いかけるものの、車の去るのを見送るしかできなかった。 シヴァージは、サーヴィトリのおかげで完全にサーヴィトリとの間の記憶を思い出す。そのサーヴィトリの家に、夜泥棒が入る。泥棒は、サーヴィトリを襲おうとするものの、逆に捕まってしまう。しかしその泥棒の老いた姿を見て哀れんだサーヴィトリは、逆に手元のお金を渡し返そうとする。しかしそのサーヴィトリ慈悲深い心と、部屋に飾られた一枚の子供の写真を見て驚いた泥棒は、そのお金を受け取ることなく帰ってゆく。 翌日、シヴァージとサーヴィトリは、記憶を亡くしていた間のお礼を言うために、パドミニの家を訪れる。しかし裏切られたと思っていたパドミニは、シヴァージとサーヴィトリの言うことに耳を傾けず、逆に懐に隠したナイフを振り回すのであった。しかし、それを止めたパドミニの父親から、隠された真実が話されるのであった。そして、物語は、それに留まらず、最後の場面へとなだれ込むのであった。 |
【コメント】
| 脚本は、非常に凝った物で、最後の場面などは、ドンデン返しの連続となる。映像の切り口も、当時としては斬新な切り口を持っており、興味深い。しかし、映像の切り口の斬新さ故、逆にストーリーを展開する上での≪タメ≫がなくなってしまっている感がある。そのため、各場面や素材は、非常に高いレベルにはあるが、全体としての流れがまとまっていないとも言える。音楽は、どの曲も非常にレベルが高く、踊りの振り付けも優れ、パドミニの大らかな踊りを十二分に満喫できる。 |
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