Azhagi
| Parthiban, Shayaji Shinde, Vivek | Thankar Bachan | 2001 |
| Nandhita Das, Devayani, Manisha | Ilaiyaraja |



【ストーリー】
| 獣医のパールティバンは、手広くビジネスをやっているデーヴァヤーニと、共働きをしている。彼らには、男の子と、二人の女の子がいる。皆、何不自由なく幸せな暮らしをしているものの、男の子だけは、実の子供ではなかった。男の子も、既にそのことを知っており、パールティバンには、決して≪お父さん≫と呼ぶことはないのであった。 パールティバンは、チェンナイで暮らしているものの、元々は地方の小さな村の出身だった。小さい頃、彼は仲の良い友達三人で悪戯ばかりしている手に負えない悪ガキだった。しかし彼たちばかりでなく、学校の子供たちは皆、元気一杯で、好奇心旺盛に悪戯などで大騒ぎをしていたのであった。その学校に、ひとりの女の子が転校してくる。直に、パールティバンは、ワルガキ三人衆と共に、彼女に悪戯をする。しかし彼女は、その悪戯に対し、茶目っ気のある態度で返し、大の仲良しになって行く。パールティバンにとって、学校での生活は、美しい思い出に彩られたものであった。 年月は経ち、パールティバン達は思春期を迎えていた。ある日、授業で、MGRに心酔している先生が身振り手振りを交え、授業をしていた。学校中の憧れとなっていたマニーシャは、その先生が、椅子に座るとひっくり返るように悪戯をしていた。案の定、先生は、ひっくり返り、大恥をかき、カンカンに怒ってしまう。それを青年パールティバンは、かばう。しかしその騒動のせいで、男子生徒の多くが、願掛けのために葉っぱに、彼女の名前を書いていることがばれてしまう。先生たちは、その悪戯に対し、全てその悪戯書きされた樹を切り倒してしまう。それでも、青年パールティバンの心には、マニーシャがいつづけるのであった。 青年パールティバンは、成績の優秀な生徒となっていた。その一方、マニーシャは、数学の先生に酷く嫌われていた。その教師は、色白で品の良いことに嫌悪していた。そしてマニーシャは、おめかしばかりに気を使って、不真面目だと罵られ、叩かれてしまう。それ以来彼女が学校に登校することはなかった。 やがて成績優秀な青年パールティバンは、大学へと進学する。彼がたまたま家に帰って、農園で昼寝をしていたとき、マニーシャが、訪ねてくる。マニーシャは、彼のことを話している間、彼は寝た不利をして、話を聞く。そしてその後、彼女が、忘れていった履物を大事に持って返すことはなかった。 それから7-8年経ち、パールティバンは、大学を卒業し、村へ帰ってくる。パールティバンは、マニーシャの家を訪れる。しかし彼女は、既に従兄弟と結婚していた。実は、彼女の姉が結婚していたものの、子供と共に自殺し、代わりにその同じ相手と結婚していたのであった。その家から失意のパールティバンが帰る時、夫のサヤージ・シーンデと共に人妻となったマニーシャであるナンディータ・ダースが通り過ぎるのであった。 やがてパールティバンは、結婚する。しかし、どうしても、ナンディータ・ダースのことを忘れきれなかった。そんなある日、村祭りで寺院の手伝いをしていたパールティバンは、夫と共に子供を抱えお参りをするナンディータ・ダースと出会う。それを最後に、二人が会うことはなかった。 パールティバンがチェンナイに移り住むようになってからしばらくして、彼の下に、サヤージ・シーンデがやってくる。彼は、酒に溺れ、金遣いが荒かった。そのため、チェンナイから村に戻れずパールティバンの家に転がり込んできたのであった。パールティバンは、村で困窮しているナンディータ・ダースのことを思い、サヤージ・シーンデに仕事を斡旋する。彼は、真面目に働くようになる。パールティバンは、そのサヤージ・シーンデへ送られたナンディータ・ダースの手紙をたまたま目にする。手紙には、パールティバンが幸せであるようにということも書かれていた。パールティバンは、その手紙を思わず、懐にしまいこむのであった。 それから数年が経つ。パールティバンが、川べりをスクーターに乗って走っているとき、交通事故に遭遇する。彼がその怪我人に立ち寄ると、そこには、ナンディータ・ダースが、怪我をして血を流している自分の息子を抱え、泣き叫んでいた。彼女は、橋の下の日雇い労働者となっていた。その姿を見てパールティバンは、衝撃を受ける。 パールティバンは、子供を病院に連れて行った後、ナンディータ・ダースの話を聞く。パールティバンが仕事を世話をした後、サヤージ・シーンデは、事故で死んでしまっていたのであった。そして生活に困窮し、今では、日雇い労働者へ身をやつしていたのであった。 彼女の窮状にショックを受けたパールティバンは、彼女に仕事を世話し、息子も学校に通わせるように手配する。しかし、使用人として邪険に扱われる姿を見て、彼は、自分の家のお手伝いとして彼女を雇うことにする。子育てと仕事の両立を苦痛に思っていたデーヴァヤーニも、そのことに賛同する。 パールティバンの家に息子と共に住み込みで働くようになったナンディータ・ダースは、デーヴァヤーニからも、彼女の母親からも気にいられる。そして、息子もまた、パールティバンの娘と大の仲良しになる。しかし、彼女の使用人としての立場はどうしても抗いようのない現実であった。 同じ屋根の下で暮らし始めたパールティバンも、ナンディータ・ダースも、互いに対しての思いは、強くなっていく。パールティバンは、ナンディータ・ダースが叱られた時も、後で彼女に長電話をし、いたわるのであった。 その長電話の時、デーヴァヤーニもまた自宅に電話を掛けていた。彼女は、仕事で留守にするため、電話をしていたものの、話中で繋がらなかったのであった。デーヴァヤーニは、長電話を注意するものの、何も知らずに、そのまま出張に行く。その間、家には、パールティバンとナンディータ・ダースと子供たちだけが残されることとなる。 その間は、子供たちに自分たちの昔話を聞かせたりして幸せな時を過ごしながら、二人の思いはより一層強くなって行く。その時、掃除をしていたナンディータ・ダースは、パールティパンが、自分の履物と手紙を大事に取っていたのを知る。しかし、彼女は、パールティバンの家族を守るために、その思い出の品をそのまま捨てて、過去を断ち切ろうとする。 その決意をしたナンディータ・ダースに、とうとう、パールティバンは、自らの苦しい心を告白する。それに対し、ナンディータ・ダースは、自分が過去を断ち切ろうと思っていることを言い、互いが幸せであるには、これ以上深い関係になってはいけないと語り、パールティバンもそのことを受け入れるのであった。 翌日、パールティバンの家に、村の同級生がやってくる。彼らは、ナンディータ・ダースがそこにいるのを知って驚く。彼らは、ナンディータ・ダースが子供たちを迎えに行っている間、家でひと休みする。そこに、出張からデーヴァヤーニが帰ってくる。デーヴァヤーニは、彼らから、パールティバンとナンディータ・ダースが、同級生で、互いに思いあっていたらしいということを知る。それを聞いて、デーヴァヤーニは、嫉妬心とパールティバンへの信頼の間で心乱されるのであった。 |
【コメント】
| 撮影監督として著名なタンガール・バッチャン監督のデビュー作。何よりも、前半の子供たちが遊ぶシーンは、実に素朴かつ美しく、楽しい。子供たちの悪戯三昧の音楽シーンなどは、特に素晴らしい。マニーシャのおっとりとしていながら、お茶目な演技や、村の生活の一こま一こまが生き生きと描かれている。パールティバンの誠実でありながら、心の機微を表わした静かな演技、複雑な心の変化を見事に演じたデーヴァヤーニも良いが、ナンディータ・ダースの一見弱そうでいながら純粋で強い心を感じさせる演技も良い。脚本も、撮影も、音楽も良い。しかしそれだけ良い要素が集まり、ひとつひとつの完成度は高いものの、全体としては何かぼんやりし、集中力に欠けている感があるのは残念。 |
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