Desiya Geetham
| Murali, Nassar, Vijayakumar, Nagesh, Anandaraj | Cheran | Ilaiyaraja |
| Rambha | 1998 |
【ストーリー】
| ムラーリの住む村は、貧しい村である。水道も通っておらず、時間をかけて隣の村にまで水をもらいに行ったりせねばならない貧しい村である。もちろん、病院もない。そのことで、隣村とのいざこざも絶えず、病人が出ても、十分な介護を施すことができずに、死んでしまうこともしばしばだった。 その村の村長をしている、ヴィジャヤクマールは、インド独立のために尽力した元闘志であった。しかし、平和を愛する彼は、何事も穏便に済ませようと試みる。しかし、ムラーリは、それでは何も解決しないと、対立していくのであった。 その対立が続く中、やっと村に電気が通るようになる。村中の人々は、喜び、夜になるとテレビの前に集まってくる。しかし、そのテレビで映し出される映像は、テロによって、多くの人々が死んでゆく様であった。そして、その死んでゆく人々の中に、自分たちの村から出稼ぎで町に出ていた仲間を見つける。皆が、悲しみに包まれる中でその遺体が村に戻ってくる。その悲しみに包まれる中で、ムラーリは、「あなたたちが目指していたインドという国は、こんなものだったのか!」とヴィジャヤクマールを問い詰めるのであった。そして、ヴィジャヤクマールもまた、こんなはずではなかったのだと、絶望に暮れるのであった。 変わって、チェンナイは、繁栄を手にしていた。そして、タミル・ナードゥ州知事を務めるナザールは、一般からの指示を集め、それなりの善政をしていた。しかし、彼らの政策は、ムラーリ達のような貧しい村は、蔑ろにする政治であった。 ムラーリからの突き上げをくらったヴィジャヤクマールは、独立闘争を一緒に戦った戦友のナーゲシュを村に呼ぶ。そのナーゲシュと共にヴィジャヤクマールは、ムラーリたち村の若者たちと話し合いを持とうとするが、逆に彼らと共に、もう一度戦うことを決意する。その戦いとは、州知事一家を誘拐し、しばらくこの村での標準的暮らしをさせ、貧しい村の現状を知ってもらおうというものであった。 ムラーリたちは、湖畔で休暇を取っている一家を襲うことにする。しかし、警護は厳しい。それに対し、ムラーリたちは、ボートで湖畔に出た家族を人食いワニに扮して襲い、彼ら一家全員を拉致するのに成功する。そして、彼ら全員を村へと連れて帰ったのであった。 そのことを知らないマスコミは、こぞって、悲劇の事件と報道し、遺体も見つからないことから、人食いワニに食べられたとして、彼ら家族全員が死んでしまったことになってしまった。 ナザール州知事家族は、貧しい村の状況に、なじめるはずもなかった。濁った水も飲めず、彼らにとっては、臭いご飯も食べることができない。仕事もきつく、それに対しての賃金も少ない。その賃金では、何も買うことができないことも彼らは、初めて知るのであった。そして、その慣れない生活環境から、ナザールは、病気になってしまう。しかし、その村には、病院もなく、町の病院に行くだけでも、酷く辛い旅程であることにもショックを受ける。病院に着いても、その酷い対応にまた、ショックを受ける。ろくな処置もしない医者に対して、医学を学んでいるランバーは、医者の目を盗んで適切な薬を盗み、処置し、父を助けたのであった。 その病気にかかったことに業を煮やした家族は、意を決して、脱走する。しかし、その脱走の途中で、暴動に巻き込まれてしまう。そして、その中で暴行されそうになったランバーは、ナーゲシュに助けられる。その身代わりとなったナーゲシュは、そのことで、暴徒に焼き殺されてしまう。 寸での所でムラーリたちに助けられ、村へと引き戻された州知事家族は、その時やっとヴィジャヤクマール、ムラーリたちに対して心を開く。そして、彼らに対し、これから改心し、もっと貧しい人たちにも向けた政治をしてゆくと誓ったのであった。 チェンナイでは、情勢は変わっていた。ナザール州知事がいなくなったため、州知事に野心を持っていた、アナンダラージが州知事となる手はずを勧めていた。その時、彼の下に、州知事家族が生きているとの連絡が入る。暴動のとき、カメラがたまたま写していた写真に、彼ら家族が写っていたのだ。しかし、そのことを知っても、彼は、就任祝典の準備を進めるのであった。 村人たち、貧しい人々の心を解るようになったナザールは、村から出て、元の職務に戻ることとする。その彼を村人たちは、心から応援して送り出す。また娘の、ランバーは、この村で医者になると言うのであった。 そのナザールは、信頼関係で結ばれるようになったヴィジャヤクマールとムラーリたちと一緒に、街へと戻る。そして、彼らは、新州知事就任の会場へと向かうのであった。 |
【コメント】
| 物語の最初と最後の言葉は、《Vandematram
(尊厳を) 》である。 音楽は、それほど良くない。ダンスシーンもいまいち。おまけに、かなり強引なストーリーの持って行き方ではある。しかし、監督の視点が、最初から最後までブレがない点が素晴らしい。チェーラン監督の代表作とはいかないが、それなりのレベルは十分に達している。しかし、現地を旅行したりして、都市とそれ以外の地域との格差、そしてその背後の構造的な問題を目にしていないと、共感し辛い点があるかもしれない。主張が前に出過ぎて、映画の空間にそれが未消化で、生で残ってしまった感はある。 出演者の中では、穏やかな目で全ての物事を見つめているナゲーシュの味わい深い演技は、素晴らしいの一言。 |
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