Ithu Nammalu

Baghyaraj, Somayajulu Balakumaran Baghyaraj
Shobana, Manorama 1988

   

   

   


【ストーリー】

 床屋の息子のバガヤラージは、無職であった。彼は、両親とその事で喧嘩をし、家を出る。しかし、家を出たからと言って当てがあるわけでもなく、直ぐに何も食べて行くことができなくなる。そのとき、彼は、ブラーミンに成りすますことにする。

 バガヤラージは、ケララ出身のブラーミンだと偽って、ブラーミン社会に潜り込む。そして、バガヤラージは、ソマヤジュールの家での祭祀に参加する。ソマヤジュールは、厳格なカースト主義のブラーミンであった。バガヤラージは、その際して不手際をしでかすものの、逆に不憫に思ったソマヤジュールの家に居候するようになる。

 ソマヤジュールの家には、一人娘のショーバナーがいた。ショーバナーは、バガヤラージを初めて見た時から、彼のことを気にかけていた。そのため、一緒に住むようになったことから、積極的にアプローチをかける。

 ある日、バガヤラージが、ショーバナーの母に音楽を教えたことがきっかけに、ショーバナーとバガヤラージのコンサートが開かれる。そのコンサートは大成功し、バガヤラージは、そこで大金を得る。バガヤラージは、手持ちのお金ができ、自らのカーストを偽っていることから、ソマヤジュールの家を離れることを決意する。しかし、ショーバナーは猛烈なアタックを彼にかける。そして娘のバガヤラージへの愛情が深いことを知ったソマヤジュールもその結婚を認めるのであった。

 だがバガヤラージは、自分がカーストを偽っていることから、ショーバナーと分かれようとする。そしてそのことをショーバナーにも告げる。ショーバナー、その話を聞いても結婚すると言い、二人は結婚式を挙げることとなる。しかしその結婚式には、バガヤラージの両親を呼ばなければならなかった。バガヤラージは、友人に頼み、両親の代わりを立てることにする。

 結婚式は、代理の両親も、どうにか役目を果たし、ショーバナーの首にターリーが巻かれ、盛大に祝われる。しかし、そこにバガヤラージの両親が乱入し、バガヤラージの嘘が露見する。もちろん、ソマヤジュールは激怒し、バガヤラージは追い出される。

 バガヤラージは、実家に戻り沈んでいた。しかし、ターリーを巻いてもらったショーバナーもまた、家で行き場を失っていた。ショーバナーは、意を決してバガヤラージの家に行く。バガヤラージは途惑い、結婚のことはなかったことにしようとするが、バガヤラージの母親のマノラマは、彼女を温かく迎えるのであった。しかし、バガヤラージの家に行ったことがばれたショーバナーは、ソマヤジュールに勘当されてしまう。

 ショーバナーは、バガヤラージの家の隣に住むことになる。それでも、バガヤラージは、ショーバナーのところに足を向けようとはしない。それに対し、マノラマもショーバナーも様々な手を使って、彼を招きいれようとする。バガヤラージは、それに対し、ショーバナーのところで、食事はするものの、決して夜は一緒に寝ようとはしないのであった。

 ショーバナーは、マノラマの助けで、家に段々と馴染んでいった。そして、ショーバナーの母親もまた、彼女のことを案じ、マノラマと仲良くなってゆく。しかし、ソマヤジュールは頑なであった。それに対し、バガヤラージは、ソマヤジュールの行く先々で、本来のブラーミンのあるべき姿を示して行く。

 そしてとうとう、ソマヤジュールは、ブラーミンとしての自信を失い、自分の家の祠と一緒に焼身自殺しようとする。彼は、最後の祭礼を済まし、火をつける。しかし、そこに、バガヤラージが助けにくる。そして、ソマヤジュールは、バガヤラージに助けられ、バガヤラージの心の清さに心打たれ、彼を許す。そして、ソマヤジュールは、バガヤラージの家族をブラーミンの家族として迎えるのであった。


【コメント】

 バガヤラージの飄々とした演技が生かされたコメディ作品。カースト制の背景が見えていないと、そのテーマのありようは感じ取りにくいかもしれないが、脚本など良くできている。眼鏡のショーバナーも、将にブラーミンといった風情。音楽もバガヤラージが担当。特にショーバナーとバガヤラージがコンサートを行うものは、非常に優れた出来。



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