Karuthamma

Raja, Vadiveru, Janakaraj, Periyar Dasan, R.Sundarajan, Ponvanan Bharathiraja A.R.Rahman
Rajasree, Maheswari, Saranya, S.N.Lakshmi, Vadivukarasi 1994

   

   

   

   


【ストーリー】

 教師のR.スンダラージャンが、地方のある村を訪れる。その村では、三人目の娘が生まれたならば、間引く慣習があった。スンダラージャンは、その場に出くわし、その子を守るために、譲り受けることにする。そして、その母親は、子供を産んで死んでしまう。

 時は過ぎ、プリヤール・ダーサンの二人の娘たち、姉のサランヤと妹のラージェシュリーは大人へと成長し、貧しいながらも、幸せな生活を送っていた。そして、サランヤは、村長と仲の良い家に嫁ぐこととなる。彼女が嫁いでから、ラージェシュリー ( カルッタンマー ) は、村に獣医として赴任してきたラージャと出会う。やがて、二人は、愛し合うようになる。

 二人が仲良くなって行く中、サランヤは、夫のと姑のいじめに会って、子供を連れて、家へと戻ってくる。姉は、離婚しようとするものの、村長の圧力で、再び、嫁ぎ先まで戻る。しかし、その彼女に再び自分達の家族のときと同様に、、三人目の娘が産まれてしまう。そして子供を間引こうとする姑と夫に反抗した彼女は、殺されてしまう。姑と夫は、彼女が流産を苦にして自殺したと演技するものの、その嘘をラージェシュリーが見つけ、ラージャの働きによって、その罪が発覚し、姑と夫は刑務所入りになってしまう。

 そんな中、町から、ラージャのいいなづけ、女医のマヘーシュワリが村へとやって来る。ラージャと楽しそうにしているマヘーシュワリをラージェスュリーは、遠くから見ているだけだった。

 サランヤの産んだ子供たちは、嫁ぎ先で唯一彼女の見方であった舅 のジャナカラージと一緒に、マヘーシュワリのところに住むことになる。ジャナカラージは、プリヤール・ダーサンと仲良くなるために、お酒を勧める。しかしプリヤール・ダーサンは、お酒を飲めない体質で、急性アルコール中毒となってしまう。その父親を、マヘーシュワリは助けるものの、彼は半身不随となってしまう。

 ある日マヘーシュワリが散歩していると、ラージェシュリーが、『木を切らないで』と頼んでいるのを見かける。マヘーシュワリは、ラージェスュリーを助ける。そのとき、マヘーシュワリは、この村で赤ん坊を間引く風習があるのを知る。そしてラージェシュリーにとっては、自らの三番目の娘が間引かれたことの思い出の木だったのであった。

 やがて、サランヤの嫁ぎ先の舅と夫が出所してくる。彼らは、子供たちを連れ戻そうとする。そして、そのゴタゴタをグルになっている村長が『子供を引き渡すか、彼らの下にラージェシュリーを嫁がせるか』の二者択一を迫る。その話を漏れ聞いていた、ジャナカラージは、子供を連れて、隠れて、家から逃げて行く。しかし、逃げている途中で、ジャナカラージは、村長と自分の息子に見つかり、殺されてしまう。そして、彼らは、子供たちを奪い返す。そしてラージェシュリーたちに対しては、子供がいなくなったとして、ラージェスュリーもまた連れ去ってゆく。

 一方、マヘーシュワリは、ラージャがラージェシュリーを愛していることを知りショックを受ける。丁度そのときに、R.スンダラージャンが、村を訪れる。マヘーシュワリは、ラージャに別れを言い、村から帰ろうとする。しかしその時、プリヤール・ダーサンが、再び生きることを苦にして、お酒を飲み、重体に陥っていることを知らされる。彼女は、そのまま帰ろうとする。しかし、その知らせを伝えに来たS.N.ラクシュミをR.スンダラージャンは見て、間引く娘を彼に渡した産婆が彼女であったことを思い出す。マヘーシュワリは、その娘であった。すべての事実を知ったマヘーシュワリは、子供を間引こうとした罰が下ったのだと言う実の父であるプリヤール・ダーサンを再び助けたのであった。

 ラージェシュリーは、父が重体になったことを知り、戻ろうとするものの、幽閉されてしまう。しかし、その幽閉された部屋には、姉の子供たちもまた閉じ込められていた。彼らから、ジャナカラージが殺されたことを知り、村長と姉の夫に復讐を決意する。そして、彼女は、二人を殺害し、父の下へと戻ろうとする。その彼女と、丁度、全ての事実を彼女へと伝えに向かっていた、マヘーシュワリとラージャたちと出会う。しかし、その全ての事実を知った彼女は、刑務所へと送られてゆくのであった。



【コメント】

 名匠バーラティラージャが、1994年に、『インド国家映画賞』で優秀作品を獲得した作品。インドの農村地帯の、暗部を描きつつも、なぜか不思議と美しい詩情が感じられる。娯楽的とは言えないが、非常に完成度の高い作品。バラーティラージャ特有の、俯瞰した空間性が際立った作品。画像の中における絵の配置、場面の転換と繋ぎ方は、天才としか言いようがないほどの切れ味。ラフマーンの音楽も、静かな悲しみに、満ちて行く、最後の曲など、特に秀逸。



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