Mudhalvan

Arjun, Raghuvaran, Manivannan, Vadiveru, Vijayakumar Shankar A.R.Rahman
Manisha Koirala, Laila, Sushmita Sen 1999

   

   

   


【ストーリー】

 アルジュンは、テレビ局のカメラマンである。彼は、そのカメラマンの仕事に、充実感を感じ、両親と共に、幸せで、平穏な暮らしをしていた。しかし、アルジュンの、ホロスコープには、『王となる』との星が出ていた。

 アルジュンは、州知事のラグヴァランが、村を訪れるのを取材していた。その時、マニーシャ・コイララを偶然見つけ、一目惚れする。アルジュンは、快活なマニーシャに、自分が取材で撮ったときのビデオを見せてあげたりして、段々と仲良くなっていく。

 ある日、チェンナイの中心部で、バスの運転手と大学生とのいざこざが発生する。そのいざこざは、カースト間の揉め事にまで発展し、大暴動となってしまう。その暴動に対し、州知事のラグヴァランは、事態を収めるどころか、カーストの争いを煽っていた。偶然、暴動の現場に、居合わせ取材していたアルジュンは、そのラグヴァランの本性を記録してしまう。また、アルジュンは、その暴動の現場で、事件のきっかけとなった大学生を危機一髪で病院へと運び、命を助ける。そのことが、自分のテレビ局で放映され、一躍彼はヒーローになり、インタビュアーとして出世する。

 アルジュンは、毎週末マニーシャの下へと行き、二人は、仲良くなる。そして、アルジュンは、彼女の父親のヴィジャヤクマールに、結婚を申し込む。しかし、ヴィジャヤクマールは、政府に批判的なことばかりするマスコミではなく、政府に使える働きをしている人物でなければ、嫁にやらないと反対するのであった。

 アルジュンは、番組で、州知事のラグヴァランにインタビューすることになる。アルジュンは、そのインタビューで、長年州知事にありながらも無策のラグヴァランを、一気に追い詰める。そしてトドメに、以前撮っていたラグヴァランの、暴動での発言を見せる。窮地に立たされた、ラグヴァランは、起死回生に、州知事の仕事は大変だ、生易しいものではないと反論する。そして、アルジュンに、一日、州知事の座を譲るから、やれるものだったらやってみろとけしかける。アルジュンは、悩みながらも意を決して、それを受けることにする。

 異例の事態は、法的にも、喧喧諤諤となったものの、アルジュンが、一日州知事を勤めることに決定する。そして、アルジュンは、たったその一日で、劇的な改革を成し遂げる。そして最後には、違法な行為を続けていたラグヴァランさえも逮捕してしまう。

 一日が終了し、ラグヴァランは、法的処理を済ませ州知事に戻るものの、怒りは頂点に達していた。直ぐに、彼は、アルジュンを暗殺しようとするものの、アルジュンはどうにか生き延びる。そしてアルジュンは、民衆のヒーローとなる。その姿をマニーシャは、遠くから見つめるしかないのかと思うものの、アルジュンの気持ちは全く以前と同じであった。

 アルジュン自身は、ただ、平穏で、ごく普通の幸せを願っていた。しかし、州全土で、彼が再び、州知事になるのを求める声が、沸騰する。一方で、権威の失墜したラグヴァランは、アルジュンのテレビ局や自宅を襲い滅茶苦茶にして、彼に嫌がらせをする。しかしそれでも、アルジュンは、政治家になろうとしない。その彼のもとに、多くの政党などが、人気にあやかろうと近づくものの、全て彼は断る。しかし、とうとう、人々の声に押されて、人々のための政治を行うために、州知事選に立候補することを決意する。そして、記録的な大勝利で、アルジュンは、州知事になる。

 しかしで、一時期二人の結婚を認めようとしていたヴィジャヤクマールは、娘を平穏なところを嫁がせたいと思っていた。そのため、ヴィジャヤクマールは、二人の仲を裂こうとする。それでも、二人は、携帯電話などで連絡をし合っていた。そして、週末の休みを得た、アルジュンは、一人でお忍びで、マニーシャの下へ行くことにする。

 その時、恨みに燃えるラグヴァランは、再びアルジュンを暗殺しようとしていた。そして、アルジュンがお忍びで、マニーシャの村に入るのを嗅ぎ付け、暗殺団を送り込む。そしてつかの間の再開を喜ぶその二人の背後に、暗殺団が近づいていた。


【コメント】

 たっぷりと三時間の力作。政治を題材とし、メッセージ性の強い作品ではあるものの、そのメッセージとは関係なく、シャンカール監督らしいスケール感のある作品となっている。現地の政治的背景を知っていると、より一層理解は深まるが、それは抜きにして、弛緩することのない充実した展開力が素晴らしい。特に、アルジュンと州知事役のラグヴァランとのインタビュー対決は、スリリング。二転三転し、最後まで先の見えない展開も素晴らしい。音楽も、非常にしっかりとしたでき。



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