Pasamalar

Sivaji, Gemini, Thangavelu A.Bhimsingh Viswanathan Ramamurthy
Savitri, M.N.Rajan 1961

   

   

   


【ストーリー】

 シヴァージ・ガネーサンとサーヴィトリは、幼い頃に両親を亡くした孤児であった。しかし彼らは、貧しいながらも互いに助け合い、実に仲の良い兄弟であった。やがて二人は、大人へと成長し、シヴァージは工場で、サーヴィトリは牛の世話をして暮らしていた。

 一方、後にサーヴィトリの夫になるジェミニ・ガネーサンは、弟のタンガヴェールと母親と三人で暮らしていた。

 ある日サーヴィトリは、牛に引きずられて怪我をしてしまう。逃げた牛を、ジェミニ・ガネーサンが助けることで、二人は出会うのであった。ジェミニは、シヴァージと同じ工場で働いていた。シヴァージは、そのことを知って、ジェミニを家に招待する。そして、サーヴィトリとジェミニは、互いに意識するようになったのであった。

 やがて、シヴァージは、工場長から大抜擢を受け、それに答え、出世する。そのことでシヴァージとサーヴィトリは、裕福になる。しかし裕福になっても、サーヴィトリは、一工員にしか過ぎない、ジェミニを愛し、仲良くしていた。

 シヴァージ達は、サーヴィトリの誕生パーティーを大々的に開く。ジェミニも、そのパーティーに行くものの、来ていたのは、皆裕福な人々だけであった。ジェミニは、サーヴィトリにささやかなプレゼントしか持っていなかった。しかし、ジェミニを見かけたサーヴィトリは、何よりも喜び、ジェミニに花の髪飾りをしてもらうのであった。それを、シヴァージは見て、激怒する。妹を心から愛するシヴァージは、何よりも彼女の幸せを願って、裕福な人物との結婚を願っていたのであった。そのため、シヴァージとジェミニは、大喧嘩になってしまうの。

 ジェミニは、組合に入っており、組合員からの炊きつけもあって、完全にシヴァージと敵対するようになる。そして、ジェミニは、サーヴィトリと駆け落ちしようと持ちかける。しかし、サーヴィトリは、兄が一緒にいなければ、幸せに決してなることはできないと言い、それを拒む。それを、物陰で聞いていたシヴァージは、彼らの結婚を許したのであった。

 サーヴィトリとジェミニが結婚してから、サーヴィトリの尽力でシヴァージも結婚し、あの手この手で好きな相手に振り向かせようとしていたタンガヴェールもめでたくゴールインする。そして、シヴァージたち家族と、ジェミニたち家族全員が、シヴァージの邸宅に、住むようになったのであった。

 しかし、問題であったのは、ジェミニの母親とタンガヴェールであった。彼らは、徐々にその本性を顕わにする。彼らは、何かにつけサーヴィトリが気にいらなく、最後には、シヴァージの財産を乗っ取ろうと考えていた。

 その時、彼らは、シヴァージが、妻とサーヴィトリらショールをプレゼントしているのを見る。シヴァージは、何よりも愛するサーヴィトリのほうに、高価なショールを与える。そのことで、妻は機嫌を悪くし、気を効かしたサーヴィトリは、自分の貰ったほうのショールと、交換する。ジェミニの母親は、その高価なショールを盗み出し、その犯人をサーヴィトリに押し付けてしまう。

 そこで、皆は大喧嘩になる。しかし、妹を思うシヴァージは、家を出て行こうとするジェミニたちに対し、仲違いの現況が自分にあるのなら、自分たちが出て行くというのであった。そうして、そうして、ジェミニの母親とタンガヴェール夫婦の企みの第一段階は、達したのであった。

 それからも、執拗に、財産乗っ取りの手はずを彼らは勧める。何も知らない、ジェミニも彼らの言うことを信じてしまっていた。そして、サーヴィトリも、彼らに騙され、シヴァージを追い落とす契約書にサインしてしまう。その頃には、両家は、完全に仲違いしてしまっていた。やがて、両家には、子供が生まれるものの、シヴァージとサーヴィトリは、会うこともできなくなっていた。二人は、互いに兄に心配をかけていること、妹が心配しているのを思うのであった。

 やがて、落ちぶれてきたシヴァージは、何年か、子供と従者を連れて、巡礼に出ることにする。妻を取り敢えず実家に戻し、彼らは旅立つ。そして、巡礼から戻ったシヴァージは、元々自分の邸宅であったサーヴィトリの元を訪ねる。しかし、そこには、ジェミニの母親が立ちはだかって、彼らを追い返す。シヴァージは、サーヴィトリに渡すつもりであったプレゼントを、家の前におき、肩を落として帰るのであった。そして、その途上、シヴァージは、車に轢かれそうになった少女を助ける際に失明してしまう……。



【コメント】

 悲劇である。前半の、穏やかな日差しに包まれているかのような、暖かさから一変して、後半の、涙なしには見ていられない、結末までそのギャップは激しい。妹の幸せを思う兄と、兄を愛する妹。二人が、二人で幸せにしていたときの歌が、最後の場面でリフレインされる。

 この作品の素晴らしさは、いくら書いても書ききれないが、ここはぜひ、一度見ていただきたいから、詳しくは書かない。二度・三度と見ていくうちに、前半の美しさがかえって悲しくなるが、それだけに見終わった後に優しい気持ちになれる作品である。シヴァージと、サーヴィトリのコンビの最高傑作のひとつ。



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