Porkaalam

Murali, Vadiveru, Manivannan, Delhi Ganesh Cheran Deva
Meena, Rajeswari, Sangavi 1997

   

   

   

   


【ストーリー】

 聾唖の妹のラージェシュワリの兄のムラーリは、いつも妹のことを思う優しい兄だった。陶器工のムラーリ達家族は、父親のマニヴァンナンが、賭け事や酒にだらしなかったが、幸せに暮らしていた。そのムラーリのことを、従姉妹のサンガヴィは、心から思っており、積極的にムラーリにアタックするのであった。

 しかし、ムラーリには、好きな相手がいた。隣近所の染色工の娘のミーナーだった。ミーナーは、明るく心の綺麗な娘で、ミーナーもまた、ムラーリに思いを寄せているのであった。

 サンガヴィは、ムラーリの気を引こうと色々と試みるものの、ムラーリの気持ちは、全く変わらない。そんなある日、サンガヴィの家族で事件が起きる。サンガヴィの家族は、大金を当てるため、サンガヴィの兄がドゥバイに行っていた。そのために、彼らは、多額の借金をしていた。その取立てで、彼らは、家財道具など一式を取り上げられてしまう。それを知ったムラーリは、借金たちを追い返し、サンガヴィ達を助ける。

 そのことを恩に着た、サンガヴィの母親は、ドゥバイに行っている自分の息子とラージェシュワリと結婚させることにする。話は、直ぐに決まり、ムラーリも、ラージェシュワリも大喜びするのであった。そのラージェシュワリとの結婚は、ムラーリを思い続けているサンガヴィにとっては追い風だった。そのため、互いに思い合っているムラーリとミーナーは、思いに沈んでしまう。

 その中、ドゥバイからサンガヴィの兄が、ドゥバイから帰ってくる。しかし、彼は、いまやお金を持つようになったことで、裕福とは言えない聾唖の娘などと結婚はできないと、破談にしてしまう。それに対し、ムラーリは、激昂するものの、現実を受け入れるしかなかった。

 悲しみに沈むムラーリ達を、ミーナーの父親のデーリー・ガネーシュたちは、慰める。気持ちを切り替えムラーリは、ラージェシュワリのお見合い写真を撮り、結婚相手を探すことにする。その一方で、ムラーリとミーナーの間はより一層、近いものとなって行く。そして、サンガヴィは、二人の思いを知って、最後の気持ちをムラーリに伝えに行くものの、ムラーリは、妹の結婚がかなわない限り結婚はしないと言い、サンガヴィを追い返すのであった。

 ムラーリとミーナーは、より一層仲良くなっていた。しかし家族の柱のデーリー・ガネーシュが、急死してしまい、ミーナー達は、家財道具などを業者に持っていかれてしまう。ミーナーは、悲しみに沈むものの、ムラーリは、彼女と支えとなるのであった。

 そして、とうとう、ラージェシュワリに縁談が持ち込まれる。縁談は、とんとん拍子で進み、結婚資金を作るために、ムラーリは、自分たちの土地を売り、資金を捻出する。そして得た資金は、大金であった。結婚のための準備は進む。しかし、マニヴァンナンは、そのお金を全て使い込み、結婚式の資金は、なくなってしまう。そのため、ラージェシュワリの結婚の夢は、あえなく、潰えてしまう。

 ムラーリは、マニヴァンナンを見つけ、罵倒するものの、なくなったお金が戻ることはなかった。その悲しみに沈むムラーリ達の家の前を今や村でも指折りのお金持ちになったサンガヴィと兄の二組のカップの結婚式の行進が過ぎて行く。その行進を見て、ラージェシュワリは、自分がいることで、結婚ができない兄のムラーリのことを思う。そして、とうとうラージェシュワリは、自殺を決意するのであった……。

 

【コメント】

 前半のサンガヴィがムラーリへの積極的なアタックと、ミーナーの美しさのコントラスト。聾唖でありながらも元気一杯に生きているラージェシュワリと暖かい眼差しのムラーリ。それ以上に、恵の撮り方、音楽、振り付けの全てがあまりにも高い完成度のダンス・シーン。前半は実に穏やかで暖かく、美しい。後半の涙なしに見ることのできない最後の30分は、手放しでの賞賛に値する傑作。ミーナーの存在感と、美しさは、彼女の全ての作品の中でも、指折りのもの。

 作品の鍵になっているのは、後半の唯一の音楽シーンで、歌と踊りを披露するヴァーディヴェール。狂言回しとしての存在感は、ただのお涙作品になりかねない部分を一気に引き締め、冴え冴えとした深さを現出し秀逸。

 また、途中で、村での映画上映の様子が出てくるが、この作品は≪Saraswathi Sabatham≫。その作品の中で、女神のサラスワティの力で、聾唖のシヴァージが、声を取り戻す場面を引き合いに出している。その映画の場面に喜び、目を輝かせ、やはり自分に声が戻らないの現実に引き戻される場面は、あまりにも切実である。



Home Top Shop


※ 当サイトは、左フレームでページの分類をしております。『ロボット検索』等から直接こちらのページにいらっしゃった方は、《 Home 》クリックして頂ければ、新規にフレーム付きのトップ・ページが開きます。《 Top 》をクリックしても、フレーム付きのページは開きませんのでご注意ください。