Thalapathi

Rajini, Mamooty, Arvindswami, Jaiganesh, Nagesh Maniratnam Ilaiyaraja
Shobana, Srividya, Banupriya 1991

   

   

   


【ストーリー】

 ポーヒ祭りの日、一人の未婚の少女が、赤ん坊を産み落とす。しかし途方に暮れた未婚の彼女は、赤ん坊を、貨物列車に捨てる。その赤ん坊は、やがて拾われスーリヤと名づけられる。

 大人へと育ったスーリヤは、曲がったことが嫌いで真っ直ぐな気持ちを持ったラジニカーントとなっていた。理不尽なことをした相手との喧嘩沙汰はいつものことだった。ある日、ラジニは、虐げられた友人のために、地元の顔役のマムーティの子分をやっつける。その子分は、死んでしまい、ラジニは刑務所へ入れられる。しかし、顔役のマムーティは、ラジニを釈放させ、彼に非礼を詫びる。そのことで二人は、厚い友情で結ばれることになる。

 マムーティの下の若頭となったラジニは、忠実な部下となる。それと共に、ラジニは、常に弱い庶民の味方であった。そのことから、マムーティは、急速に力を伸ばすのと同時に、人々から慕われるようになる。それに対し、より力を持っているマムーティの親分でもあった元議員が、ラジニを引き抜こうとするものの、ラジニは断る。それを知ったマムーティは、より一層友情を強めるのであった。

 ラジニは、ブラーミンの娘のショーバナーと愛し合うようになっていた。カーストの違いはあっても、ショーバナーは、ラジニの純粋なところに惹かれていた。ある日ラジニは、少女をレイプし、自殺に追い込んだ警官を街中で襲い、腕を切り落とす。その一部始終を見ていたショーバナーは、ショックを受ける。それを知ったラジニは、嫌いになったのだと思うものの、ショーバナーは、逆にラジニのあまりにもストレートな心に一層、惹かれるようになっていくのであった。

 力を伸ばすマムーティに対し、元議員は、マムーティを暗殺することにする。マムーティは、罠に掛かり、襲われる。マムーティは、どうにか相手を蹴散らしたものの、瀕死の重傷を負い、生死をさまよう。やがて、マムーティは、一命を取り留める。そしてラジニは、その実行役を襲い、町のど真ん中で、焼き殺す。

 その様子を、県の行政官として赴任したアルヴィンドスワミの父親のジャイガネーシュは、見ていた。アルヴィンドスワミは、県の無法を憤り、マムーティとラジニ達を逮捕しようとする。ジャイガネーシュは、ラジニを逮捕するための取調べに立ち会うものの、ラジニが捨て子であることを知り、証人である事を否定する。

 ジャイガネーシュは、妻のシュリーヴィディヤが、以前、未婚の母となり、子供を捨てていたことを知っていた。そのことがよぎり、承認であることを拒否したのであった。そして、シュリーヴィディヤに子供を捨てた時の様子を詳しく聞く。やはり、ラジニは、シュリーヴィディヤの息子であった。

 ラジニを愛するショーバナーは、結婚できることを願っていた。ラジニも、同じ気持ちであることを知ったマムーティは、ショーバナーの父親の下へ、結婚を申し込みに行く。しかし、カーストの違いを理由に、拒否されてしまう。そしてショーバナーは、皮肉にも、アルヴィンドスワミと結婚することになる。

 一方ラジニは、以前殺したマムーティの子分の未亡人であるバヌープリヤに申し訳ないとの気持ちを持ち続けていた。バヌープリヤは、マムーティの庇護を受けていたものの、未亡人だからと彼の子分たちが冷やかすのに耐え切れず、田舎に戻るという。それに対し、マムーティは、彼女とラジニを結婚させる。ラジニは、わが身の罪深さを嘆きながら、結婚する。

 アルヴィンドスワミのマムーティ達組織に対しての取り締まりは、苛烈なものとなっていた。その取締りの中で、マムーティの妻は、流産してしまう。そのことで、マムーティは、アルヴィンドスワミと全面対決を決意する。その対立の激化の中、ジャイガネーシュは、ラジニと会い、ラジニが、シュリーヴィディヤの息子であることを話す。そして、組織から離れるように頼む。しかしラジニは、友情を貫くために、マムーティと共に行動し続ける。

 アルヴィンドスワミが弟であることを知ったラジニは、マムーティとの友情と共に弟の身の安全を願い、アルヴィンドスワミに町から離れることを頼む。しかし、何も知らないアルヴィンドスワミは、拒否し、対立は激化する。そして、とうとうマムーティを逮捕する。しかし民衆は、マムーティを釈放を求め、街では暴動が発生する。

 その暴動が激する中、偶然にシュリーヴィディヤは、ラジニが自分の息子であることを知る。そして、とうとうシュリーヴィディヤは、捨てた息子のラジニと再会するのであった。


【コメント】

 ≪マハーバーラタ≫で、太陽神スーリヤによって未婚の母となり、子供を捨てたクンティと捨て子の勇者カルナン。やがて母親の事を知ったカルナンは、非道でありながらも友情を誓っていたカウラヴァ勢のために、戦い続け、死ぬ。そのテーマをそのまま織り込んだ作品。丁寧に練りこまれたストーリーと、サントーシュ・シヴァンによる光を生かした画像が美しい。そして何よりも、厚みのある存在感のマムーティと純粋で熱い心のラジニが、素晴らしいコンビネーションを見せている。音楽もどれも素晴らしい。






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