Thenali

Kamal, Jairam, Delhi Ganesh, Ramesh Kanna, Jayaran, Madan Bob,Chalrie, K.S.Ravikumar K.S.Ravikumar A.R.Rahman
Jyothika, Devayani, Meena 2000

   

   

   


【ストーリー】

 ある日、ひとりの女性がビルから飛び込もうとしているのを、多くの見物人が集まり、彼女を助けようとしていた。そこに、精神科医のデーリー・ガネーシュとその助手のラメーシュ・カンナが呼ばれる。二人は、彼女を説得しようとするものの上手くいかない。そこに、別の精神科医が通りかかる。ジャイランである。彼は、見事に彼女を説得し、美味しいところをさらってゆく。そして、その様子がテレビでも放映され、一躍ヒーローになる。それに対し、美味しいところを取られたデーリー・ガネーシュ達は、ジャイランに復讐を企む。そこで二人は、ジャイランの下に、最終兵器(リーサルウェポン)を送り込むことにする。

 その送り込まれた人物は、カマル・ハッサン(テナーリ)であった。カマルは、行く先々で、常に問題を引き起こす精神病患者であった。二人は、カマルに適当な理由をつけ、ジャイランのところに行かせる。そして二人は、ジャイランに対し、治療して欲しいと頼むのであった。

 しかしジャイランは、避暑地へ家族と楽しいバカンスに出かけることになっていた。ジャイランは、カマルを残してバカンスに向かう。それに対し、デーリー・ガネーシュたちは、カマルをバカンスを楽しむジャイランのところに送り込むことにする。

 ジャイランは、高原の別荘で家族とのバカンスを満喫していた。しかし、そこにカマルが来る。ジャイランは、どうにかしてカマルをチェンナイに送り戻そうとする。そこでジャイランは、カマルをバスに乗せ追い返す。しかしカマルは、そのバスでひと騒動起こして、すぐにバスから下ろされてしまう。仕方なく、カマルは、当てなくトボトボと下山する。

 ジャイランは、久し振りに、妻のデーヴァヤーニともイチャイチャできると喜んでいた。そして別荘には、妹のジョーティカがフィアンセのマダン・ボブと一緒に来ることもあって余計に、ウキウキしていた。そこに、ジョーティカ達の車がやってくる。しかしその車の中には、カマルが一緒に乗っていた。

 実は、マダン・ボブが飲みすぎ・食べすぎで車の中でゲロッてしまい、ジョーティカにかかってしまう。ジョーティカは、車から降り、近くの清水でそれを洗い落とす。しかしそのジョーティカを、村人達が襲う。その時、カマルが、訳も判らずに、結果的に、彼女を助けてしまう。それに対しジョーティカが、お礼に別荘に連れてきたのであった。

 ジャイランは、意地でもカマルを追い返そうとする。そこで、車に乗せて、駅まで彼を送ろうとする。しかし、それをデーリー・ガネーシュたちが阻止しようと、木を切り倒す。しかし方向が違って、その木は、ジョーティカとデーヴァヤーニに向かって倒れる。それを見たカマルは、危機一髪で二人を助ける。しかし、そのせいでカマルは、腰を痛めてしまい、取り敢えずの療養で、別荘に留まる事となる。

 天敵のカマルの前に、何もかも計画が滅茶苦茶になったジャイランを尻目に、彼以外の家族たちは、日に日にカマルと仲良くなる。そのため、いまいましいと思いつつも、ジャイランは、カマルに手出しができない。しかし隙を見つけ、ジャイランは再び、カマルをバスに押し込み、追い出すのに成功する。

 カマルを追い出したジャイランの別荘には、テレビ局の取材が来ることになっていた。カマルを追い出し、気分の良いジャイランは、服もバッチリ決めて、テレビ・クルーを迎える。しかし、そのテレビ・クルーと一緒にカマルが舞い戻ってきていた。ジャイランが、カマルを押し込んだバスは、そのテレビ・クルーのバスだったのであった。

 やがて、テレビの取材が始められる。ジャイランは、バカンスに来ながらも、患者の治療をしているのだと善人ぶるものの、逆に、取材の美味しいところを全部カマルに奪われてしまう。それどころか、その取材でカマル自体が、脚光を浴びるようになってしまうほどであった。

 地団太を踏むジャイランに、もっと追い討ちをかける事態が起こる。妹のジョーティカが、カマルに夢中になってしまう。二人が、デートしているところを見たジャイランは、激怒し、ジョーティカの言うことも聞かずに、カマルを刑務所にぶち込む。しかしそれを知ったデーリー・ガネーシュは、そのことをテレビ・クルーに電話する。テレビ・クルーは、ジャイランにどういうことか抗議の電話をする。それに対し、仕方なく、ジャイランは、カマルに「治療の一環だったのだ」と言って、別荘に連れ戻すしかなかった。

 ジャイランは、とうとう、カマルを殺害することをもくろむ。ジャイランは、カマルの寝入ったところを襲い、ズダ袋に詰め、狼のいる森に置き去りにする。その計画は、首尾よく成功する。しかし、ズダ袋に入れられていたのは、カマルではなく、マダン・ボブであった。

 カマルへの怒りで凝り固まったジャイランは、ジョーティカばかりでなく、妻のデーヴァヤーニーまでもカマルに奪われそうになっているように思い始める。とうとう嫉妬に燃えたジャイランは、カマルを爆弾と一緒にくくりつけ、爆死させようとする。しかし、それもまた治療の一環だと思っていたカマルは、それをゲームだと思って、とうとう縛り付けていた紐を引きちぎり、脱出し、別荘へと戻る。作戦が成功したと思っていたジャイランは、カマルを見て愕然とする。そして、爆弾はどこにやったのかと効くと、別荘の中だとカマルはいう。それと同時に、別荘は、大爆発し、そのショックでジャイランは、神経障害者になってしまう。

 その爆発によってカマルは、完全に病気が完全に治ってしまう。そして、カマルは、ジョーティカと結婚することとなる。その結婚式には、病人となり、歩くことも、喋ることも、できなくなったジャイランの車椅子を押すデーヴァヤーニーの姿があった。デーヴァヤーニーは、ジャイランの手に花を乗せ、ジャイランは意に反して花を投げるしかなかった。

 そして、そこで話は終わるかと思われた。しかし、新婚のカマルとジョーティカの前に、ジャイランのところに送られる前のカマルの過去を知る女性、ミーナーが尋ねてくるのであった……。


【コメント】

 全編バカなことを続けながらも、細かいところまで、ひねりが効いている。カマルの「テナーリ」役のブッ飛び方も良いが、何よりもジャイランの地団太踏んで泣きそうな演技が見物。それ以外の役者の持ち味も十二分に生かされている。ラフマーンの音楽も良い。ラヴィクマール監督のコメディ・センスが見事に発揮されている。字幕を見なくても、全く支障のない腹を抱えて笑える秀作。

もともとシヴァージ・ガネーサンの≪Thenali Raman≫を下敷きにしており、細かい場面のひとつひとつに様々なシヴァージ作品のモチーフが使われ、いわばシヴァージ賛歌とも言える作品。

 ラヴィクマール監督らしく、所々で一筋縄ではいかない部分もある。特に、最後のテロップの場面は、現地の人の映画の見方を知っていると、その嫌らしさが良くわかる。現地では、テロップは見ずに帰る。しかし製作者としては、テロップも含めての作品である。そのテロップを如何に見せるかで、ひと仕掛けしている。



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