タイトル 男優 監督 音楽
女優 製作年 評価
コメント

≪評価≫

別格  特選  推薦  準推薦
見所あり  普通  ツマラナイ  駄目

A B C D E G H I J K L M N O P R S T U V


Alaipayuthey Madhavan, Arvindswamy, Vivek Maniratnam A.R.Rahman
Shalini, Swarnamalay, Jayasudha, Kushboo 2000
何よりも、前半のマーダヴァンとシャリーニの愛し合う気持ちを描き出す映像のひとつひとつがあまりにも瑞々しく美しい。それと共に、その映像と完璧に重なり合うA.R.ラフマーンの音楽は、素晴らしいの一言。前半の全く隙のない緊密な完成度の高さは、絶賛に値する。後半は、脚本が練れてはいるものの、やや回りくどい部分も残るが、台詞を中心に見ていくと良いでき。マニラトナム監督の中でも、特に前半は最高傑作のひとつと言って差し支えないだろう。
Amaithi Padai Sathyaraj, Manivannan Manivannan Ilaiyaraja
Ranjitha,Kasthuri 1994
サティヤラージの二役。父親役のサティヤラージの、嫌らしい悪役ぶり、偽善者ぶりは好演。女学生のランジッタも可愛らしい。また、中間部の騒乱の部分や、光が豪華に使われる最後の夜の結婚式の場面では、見応えがある。脚本もしっかりしている。音楽は、イライヤラージャにしては、泥っぽい感じ。
Amara Deepam Sivaji, M.N.Nambiar, Thangaveru T.Prakash Rao T.Chalaprathy Rao
Savitri, Padmini, E.V.Saroja 1955
脚本は、非常に凝った物で、最後の場面などは、ドンデン返しの連続となる。映像の切り口も、当時としては斬新な切り口を持っており、興味深い。しかし、映像の切り口の斬新さ故、逆にストーリーを展開する上での≪タメ≫がなくなってしまっている感がある。そのため、各場面や素材は、非常に高いレベルにはあるが、全体としての流れがまとまっていないとも言える。音楽は、どの曲も非常にレベルが高く、踊りの振り付けも優れ、パドミニの大らかな踊りを十二分に満喫できる。
Amaravathy Ajithkumar Chelvaa Balabharthy
Sanghavi 1993
アジットのタミル語映画デビュー作品。初々しい顔をしていて、『まだまだ青いのぉ』といった所か。ダンスシーンなど、あまりパッとしないが、ストーリーは、かなり凝っている。
Amman Suresh, Rami Reddy Kodi Ramankrishnan Sri
Soundarya, Ramya Krishna, Baby Sunayana 1995
女神映画の傑作。南インドの文化の基底がどこにあるのかを抉り出した作品。それでいながら、エンターテイメント性も持ち合わせている。よくよく見ていると、日本の民俗学に見られるものとの共通性が非常に多い。突っ込んで見れば見るほど、色々なものが出てくる作品。
Anandam Mammootty, Murali, Abbas, Vijayakumar Lingusamy S.A.Rajkumar
Devayani, Rambha, Sneha, Srividya 2001
≪Vanathapola≫に似た、善意に溢れたストーリー。スターが集まりすぎ、焦点が少々ぼやけている面もあるが、マムーティの誠実で懐の深い演技が非常に良い。強面でありながらも、娘のことを思うヴィジャヤクマールの存在が、全体を引き締めている。寺院での祭りや結婚式のシーンの画面は、実に豪華。音楽は、1ルピー硬貨を題材にした曲が中々面白い。
Annamalai Rajinikanth, Sarath Babu, Janakaraj, Suresh Krishnan Deva
Kushuboo, Rekha 1992
現地では、ラジニ映画の中でも、非常に人気のある作品。もちろん、山あり谷ありのストーリーではあるが、何か、穏やかな眼差しが貫かれている。台詞が重要な位置を占めており、解らないと、その魅力は伝わりにくいかもしれない。
Annandha
Poonkatrae
Karthic, Ajitkumar, Manivannan, Vijayakumar Raajkapoor Deva
Meena, Malavika 1999
複雑ながらも、誠実なラブストーリー。ミーナの素晴らしさはもちろん、アジットの繊細な演技も見もの。
Arunachalam Rajinikanth, Raghuvaran, Sentil, Janakaraj Sundar Deva
Soundarya, Ramba, Manorama 1997
日本で『ムットゥ』に続いて、ヒットとなったラジニカーント作品。脚本が、現地での、ラジニ政界進出と絡めて書かれているのが面白い。しかし、少々監督が、その脚本の消化に追われているように感じられる部分は残る。音楽もダンスも良い。
Avvai Shanmughi Kamal Hassan, Gemini Ganesan, Manivannan, Nazar K.S.Ravikumar 1996
Meena, Kamal Hassan Deva
カマルのサリーの着こなしの見事な作品である。そのサリー姿で、格闘シーンや、最後は、バイクのアクションをするのだから笑える。それと、名前は判らないが、子役が、非常に可愛い、オシャマな名演技をしていている。良作。しかしながら、正直な感想としては、その各素材のあまりもの面白さに、引っ張られ、逆に完成度が落ちてしまっている感がある。
Azhagan Mamooty K.Balachander 1991
Bhanupriya, Madhupriya, Geetha Maragadhamani
これほどまでに入り組んだ状況、特に我儘し放題のマドゥバラーをどのようにまとめていくのか見ていたところ、最後の最後でアッと言わせる事実を引き出してくる。その辺の脚本の仕上げは、さすがK.バーラチャンダー。最後のマムーティとバヌープリヤとの縁りを取り戻そうとするマドゥバラー、ギータ、子供達の働き、それに対しての二人の戸惑いの場面の集中力は高い。マムーティの実直な演技は、心が籠もっており、非常に素晴らしい。音楽も全般的に良い。
Azhagi Parthiban, Shayaji Shinde, Vivek Thankar Bachan 2001
Nandhita Das, Devayani, Manisha Ilaiyaraja
タンガール・バッチャン監督のデビュー作。何よりも、前半の子供たちが遊ぶシーンは、実に素朴かつ美しく、楽しい。マニーシャのおっとりとしていながら、お茶目な演技や、村の生活のひとコマ、ひとコマが生き生きと描かれている。脚本も、撮影も、音楽も、各演者も良い。しかしそれだけ良い要素が集まり、ひとつひとつの完成度は高いものの、全体としては何かぼんやりし、集中力に欠けている感があるのは残念。

B

Baasha Rajini, Raghuvaran, Janakaraj, Vijayakanth Suresh Krishna Deva
Nagma 1994
全篇、ストーリーが起伏に富み飽きさせるところがない。しかし、よく見ると実は、地道な作業の結果である。ラジニの長所を何一つ揺るがすことなく、緻密にその魅力を増幅させている。その地道な積み重ねがが、結果として大きなうねりを導き出している。特に、ラグヴァランの復活のシーンまでは、想像以上に綿密に練り上げられ、地道な作業の傑作。しかし、最後の場面は、それまでの出来栄えに、上乗せしきれなかった面があるのが残念。音楽も良い。
Bagdad Thirudan MGR, M.N.Nambiar, T.S.Balaiya T.R.Sundaram -
Vijayanthimala, M.N.Rajan 1960
見ていて、あの手この手で飽きることなく、あっという間に、冒険活劇を三時間近くたっぷりと満喫させてくれる作品。特に、最後のMGRとナンビアーとの迫真の激闘は、チャンバラ劇そのもの。コミカルな部分も、中々洒落ていて良く、音楽もレベルは高い。
Baley Pandiya Sivaji, M.R.Radha, Balaji P.R.Bandulu Viswanathan Ramamoothy
Devika, Vasanthi, Sandhiya 1962
シヴァージの三役、M.R.ラーダの二役の絡み合いが絶妙な作品。全編、馬鹿馬鹿しい場面が続き、非常に楽しめる。ストーリーは、文章化するとややこしいが、実際見てみるとそれが一番の可笑しさを引き出している。音楽も中々良く、シヴァージ(パンディヤ)が、M.R.ラーダ(デーヴィカの父親)と歌い合わせをする場面は、抱腹絶倒もの。
Bhagyalakshmi Gemini Ganesan, Thangavelu K.V.Srinivasan Viswanathan Ramamoothy
Sowcar Janaki, F.V.Saroja, M.Saroja 1961
 当初は、コメディ映画なのかと思っていたものの、後半、見えやすい展開ではあるものの、心を打たずに入られない。清い思いやりが、最後の死という結末を迎えるものの、その死は、あまりにも美しい。
Bharathi Sayaji Shinde, T.R.Gajendran Gnana Rajasekaran Ilaiyaraja
Devayani 2000
タミル語文化の復興に大きな足跡を残し、インド独立の闘志であり、大詩人として尊敬されているスブラマニヤ・バーラティの伝記映画。何一つとして、遊びのない、真剣勝負の、直球の作品。独立運動の背景についてのある程度の知識は必要だろうが、それを抜きにしても、ひとつひとつの画面の光と色合いとが見事に絡み合った構図など、格調のある非常に高いレベルの作品。
Bharathi Kannamma Parthiban, Vijayakumar, Vadiveru,Raja Cheran Deva
Meena, Indu 1997
チェーラン監督のデビュー作である。農村での、異カースト間の恋愛を題材にした作品である。出演者の、演技のレベルは、各自高い。二作目の≪ポルカーラム≫や、範としていると思われるバーラティラージャ監督などと比べると、まだ、練り上げが足りないように感じられる部分もあるが、最後の場面の、畳み掛けは、素晴らしい。
Billa Rajinikanth R.Krishnamurty M.S.Viswanathan
Sripriya, Manorama 1980
いわゆる娯楽作品で、手を変え品を変えで、飽きさせない。1980年代初頭のラジニ作品の中でも、代表作とも称せられている。しかし、見終わった後に、何か心に残るものがない感はある。
Budget Padmanaban Prabhu, Manivannan, Vivek, Karan T.PGajendran S.A.Rajkumar
Ramya Krishnan, Mumthaj, Kovai Saraya 2000
後半の半ばまで、見所になるものは、ほとんどなし。コメディと、役者の個性だけで、流している感じ。単なるコメディ映画で、このままメリハリが無く終わってしまうのかと思いきや、最後にいきなり、ギアチェンジ。その畳み掛けに、それまでの不出来を忘れてしまう。

C

Chinna Gounder Vijaykanth, Saleem Ghouse, Goundamani, Sentil R.V.Udayakumar Ilaiyalaja
Sukanya, Manarama 1991
農村の風景が描かれる前半は、非常に素晴らしい作品。後半、スカーンニャが、殺人を犯してからは、少々消化不良の部分が残るものの、引き付ける力はある。音楽とダンスシーンも良く、特に前半の曲は良い。

D

Deena Ajithkumar, Suresh Gopi A.R.Murugadass Yuvan Shankaraja
Laila, Nagma 2001
アジットの男臭いかっこよさが良く出た作品。ライラの顔に似合わず、ファイティング好きという設定も、いい味を出している。脚本も、説得力あるもので、骨太のストーリーになっている。十二分に見応えのある作品。ただし、音楽は落ちる。
Deiva Vaaku Karthik, Vijayakumar, Radharavi, Senthil M.S.Madhu Ilaiyaraja
Revathi, Srividiya 1992
レーヴァティーの魅力が、非常に生かされた作品。最後の場名への叩み込みには、少々物足りなさはあるものの、完成度は高い。平和な村の、村人達の優しさが強く感じられてくる。「凄い!」といった作品ではないが、心に染み渡ってくる良作。音楽も中々良い。
Desiya Geetham Murali, Nassar, Vijayakumar, Nagesh, Manivannan Cheran Ilaiyaraja
Rambha 1998
チェーラン監督の第三作目の作品。インドの地域格差と、それに目を向けない政治を題材にしている。かなり強引なストーリ展開とも言えるが、だが、骨太の説得力がある。ナゲーシュの演技は、味わい深いものがある。
Devar Magan Kamal, Sivaji Ganesan, Nassar, Vadiveru B.G.Bharathan Ilaiyaraja
Gauthami, Revathy 1992
重厚な作品である。全ての場面において、非常に腰の据わった一点から、全くぶれることなく、終局へと収斂してゆく。音楽も、カメラワークも優れているが、何よりも、カマル自身による緻密な脚本は素晴らしい。そして、その緻密な脚本を、処理仕切れた監督も良い。また、族長役のシヴァージの徳のある存在感も光っている。ゴウタミの演技も良く、泥臭い田舎の女性役のレーヴァティーとのコントラストが上手く描かれている。閃きとか、天才的な展開力といった部類のものではないが、二時間半、見事なまでに、練り上げられた作品。全く変化球なし。

E

Ethir Neechal Nagesh, Muthuraman, M.M.R.Vasu K.Balachander V.Kumar
Major Sunderrajan, Jayanthi,S.N.Lakshmi, Sowkar Janaki, Manorama 1968
アパートの住人達の、様々を描いた作品。映画的と言うよりは、テレビ的な作品。言ってみれば、タミル版『渡る世間は鬼ばかり』といったところか。

G

Gemini Vikram, Kalabhavan Mani, Murali, Dhamu Saran Bharadwaj
Kiran, Manorama 2002
2002年最高のヒット作。ストーリーとしては、強引なところもあるが、映画としての画像とその展開には、目を見張るものがある。特に、音楽シーンは傑作。大画面で見るMTVとも言えるもので、テレビ製作を続けていたAVMプロダクションの面目躍如といったところ。テレビのMTVばかりで満足していた観客を映画館に引き戻したという点から、かなりエポック・メイキング的な作品と言える。役者としては、警官役の重厚で篤実あるムラーリの存在感は素晴らしい。ヒロイン役のキランも、デビュー作とは思えない程の健闘ぶり。
Gopura Vaasalile Karthik, Janakaraj Priyadarshan Ilaiyaraja
Banupriya 1991
監督はマラヤーナム語映画の巨匠、プリヤダルシャン。脇を固める役者も、マラヤーナム語映画に出ている人が多く、ロケ地はどうやら、コーチンのよう。後半、段々と物語のテンションが上がって行き、期待を持たせたものの、最後の結末が、もう一段階のギアチェンジに失敗した感はある。しかし、十二分に楽しめる作品で、中々の出来。音楽も全般的に良く、バヌープリアがカールティックのことを好きになったときの表情など、とても愛くるしい。
Guru Sishyan Rajinikanth, Prabhu S.P.Muthuraman Ilaiyaraja
Gowthami, Seetha 1988
1980年代後半のラジニ映画の中でも、代表作のひとつ。事実、脚本・演出・音楽、どれも一級の出来。アクション・シーンのあまりもの不真面目さは、実に素晴らしい。ラジニもプラブゥーも、実に持ち味を生かした演技をしている。ゴウタミの、やや天然の入ったゴウタミの警官姿も良い。

H

House Full Parthiban, Vadiveru, Vikram Parthiban Ilaiyaraja
Suvalakshmi, Roja 1999
 「たまんねぇ」映画である。この映画を実際の劇場で見た人たちの気持ちは、どうであったのであろうか。実に、このサスペンスは「たまんねぇ」ものである。ダンスもアクションシーンもまったく無し。しかしこの映画で、パールティバンは、1999年《Tamil Nadu State Award》の監督賞を受賞。全篇を通してたるみの全くない、手腕は素晴らしい。

I

Indian Kamal Hassan, Koundamani, Sentil Shankar A.R.Rahman
Manisha Koirala, Urmila Matonddkar
Sukanya, Kasturi
1996
インド独立50年を前にして、いかに役人たちが堕落していったのか、テーマとしては、そのことが強く押し出されている。そのテーマを抜きにしても、十分に楽しめる作品。特に、独立を祝う、豪華極まりないダンスシーンや、殺人鬼となったカマル(父)の演技は、素晴らしいものがある。
Iraniyan Murali, Raghuvaran, Vadiveru Vincent Selva Deva
Meena 1999
それほど評価の高くない作品である。しかし、この映画の持ちえているものは、想像以上に大きい。一般的な映画とは、かなり異なる位相から見ていかなければ、魅力に気付くのは難しいかもしれない。何回か見れば見るほど、心の中で咲くものは大きくなっていく作品であると言ってよい。音楽も、デーヴァの中でも秀逸のもので、ミーナーの最大の美点である線の美しさを捉えきったダンスも素晴らしいの一言。ミーナー・ファンが、このダンスシーンだけのために見ても全く、損にならない作品
Ithu Nammalu Baghyaraj, Somayajulu Balakumaran Baghyaraj
Shobana, Manorama 1988
バガヤラージの飄々とした演技が生かされたコメディ作品。カースト制の背景が見えていないと、そのテーマのありようは感じ取りにくいかもしれないが、脚本など良くできている。眼鏡のショーバナーも、将にブラーミンといった風情。音楽もバガヤラージが担当。特にショーバナーとバガヤラージがコンサートを行うものは、非常に優れた出来。

J

K

Kadhala Kadhala Kamal Hassan, Prabhu Deva Singeetham Srinivasa Rao Karthik Raja
Soundarya, Ramba 1998
よくもまぁ、ここまでぐちゃぐちゃにしたものだと呆れるほどの笑いの攻撃である。はっきり言ってくだらない !! しかし、ここまで執拗に、くだらないことをてんこ盛りにされると、もう降参するしかない。ずっと、笑いっぱなしで、二時間半は、疲れる。最後には、笑うことに飽きるのは確実。もう勘弁してください……。
Kadhalan Prabhu Deva, Girish Karnad, S.P.Balasubramanyam, Vadivelu, Raghuvaran Shankar A.R.Rehman
Nagma, Manorama 1994
ラフマーンの新しい局面を開いた音楽と、プラブデーヴァとのダンスとの絡みで大ヒットした作品。最後の曲などは、特に良いが、今となっては、それ以外の曲は、焦点が今ひとつ絞りきれていない感はある。プラブデーヴァとマグマが、バイクで逃げるシーンや、最後の病人を病院から運び出すシーンの畳み込む迫力など見所は多い。シャンカール作品は、何らかの形で政治がらみの作品が多いが、題材の背景には、ジャヤラリタと対する州知事の腐敗への問いかけが入っている。S.P.バーラの味のある包容力のある父親姿も良い。しかし、中でも、名歌手とプラブデーヴァのダンスシーンでの共演は、天はニ物を与えずか……といった微笑ましい面も。ねちっこい、テロリストのラグヴァランの演技も良い。
Kai Kodukkum Kai Rajini, Kannan, Poornam Vishwanahta J.Mahendran Ilaiyaraja
Revathi, Raja Lakshmi 1984
かなり題材としては、重い作品。しかしそれだけに、最後のラジニの姿には、心染みるものがある。ラジニの誠実な青年の演技も良いが、盲目でありながら純真に健気に生きているレーヴァティーの演技が素晴らしい。村の祭りの様子も、熱気が伝わってくるようであり、その祭りのシーンなどの音楽シーンも、非常に素晴らしい出来栄え。
Kai Kodutha Deivan Sivaji Ganesan, S.S.Rajendran, M.R.Radha K.S.Gopalakrishnan M.S.Viswanathan
Savitri, K.R.Vijaya 1964
最後の場面の展開の仕方には、唐突で消化不足の感が残る。しかしそれまでは、非常に様々な要素が程好い絡まりを見せ、秀でている。特にサーヴィトリは、最高!サーヴィトリの、爆発ネエちゃんぶりは、一見の価値あり。そのマシンガン・トークは、凄まじいの一言。
Kanda Kadamba Kathirvela Vadivelu, Prabhu, S.V.Shekar, Vivek, MGR Rama Narayanan S.A.Rajkumar
Latha, Roja, Kovai Sarala, Nirosh 2000
ラブ・コメディ。表立って、ヒーロー&ヒロインは、プラブゥーとロージャだが、実質的には、ヴァーディヴェールと、三人兄弟の母親のラータとの知恵比べ。何ひとつとして関係ないのに、MGRが途中で登場する。
Kandukondain
Kandukondain
Mamooty, Ajithkumar, Abbas
Manivannan, Raghuvaran
Rajiv Menon A.R.Rahman
Aishwarya Rai, Tabu
Sridiviya, Shamili
2000
大スターをこれでもかと出演させた豪華な作品。各出演者の見所も多く、脚本も良い。特に、アイシュの演技、それ以上にマムーティーの篤実な演技は、ベストの出来栄えと言って良い。しかし、大スターを並べすぎたため、全体の流れがいまひとつ良くない。少なくとも、キャスティングに関しては、豪華料理を並べすぎたため、食べ終わった後、どれが一番料理の中心だったのか、いまひとつ焦点が絞り切れていない結果となっている。少なくとも、あれもこれも詰め込みすぎて、消化不良気味。楽しみがいのある作品として薦められる良作ではあるが、全体の流れとキャスティングのバランスを取り切れていないため作品の完成度それ自体としては低い。
Kanthan Karunai Sivaji, Gemini, Sivakumar, Ashokan, Nagesh A.P.Nagarajan K.V.Mahadevan
Savitri, K.R.Vijaya, Jayalalitha, K.B.Sundarambal, Sridevi 1967
A.P.ナガラージャンお得意の神様映画。タミルで信仰暑いムルガン神を題材にしている。そのため、現地では大ヒットした作品。実際の夫婦でもあるジェミニ・ガネーサンとサーヴィトリのシヴァ神とパールバティー女神の描き方も良い。もちろんのこと、シヴァージの英雄的演技も素晴らしい。それと、子供の頃のムルガン神の役をやっているのは、シュリーデーヴィで、これがデビュー作。
Kappalotya Thamizhan Sivaji, S.V.Subbaiah, Gemini, T.K.Shanmughan B.R.Panthulu G.Ramanathan
Savitri, Rukmini 1961
19世紀から20世紀前期に独立運動の志士として活躍した実業家のチダンバランの一生を描いた作品。タミルの人達にとって、自分自身のアイデンティティーとしての重要な作品と言える。そのため、独立の喜びの息吹が残っていた当時、熱狂的に迎えられた。しかし逆にその分を、差し引いて見なければならない面があるとは言える。しかしながら、映画作成における出演者をはじめとする関係者の熱い思いが、根底に流れているのが伝わってくる。シヴァージの演技も特に素晴らしく、政治的題材を扱った彼の作品の中でも代表的なもの。
Karuthamma Raja, Vadiveru, Janakaraj Bharathiraja A.R.Rahman
Rajasree, Maheswari 1994
名匠バーラティラージャが、1994年に、『インド国家映画賞』で優秀作品を獲得した作品。インドの農村地帯の、暗部を描きつつも、なぜか不思議と美しい詩情が感じられる。娯楽的とは言えないが、非常に完成度の高い作品。
Kasi Vikram, Rajeev, Manivannan
Vinu Chakravarthy, Chandrasekhar
Vinayan Ilaiyaraja
Kaveri, Kavya Madhavan
Aishwarya, Vadivukkarasi
2001
非常にテーマとして重い作品。前半ののどかで、人々の思いやりが感じられ、染みる場面が多い。イライヤラージャの音楽は秀逸。主人公の純粋な心を持ったカーシーの役を見事に演じたヴィクラムは、素晴らしいの一言。インドの田舎から漏れ伝わってくることのある、持参金の問題や、レイプの問題など問い掛けてくる部分は多い。元々は、国家映画賞で≪Sethu≫と主演俳優賞を争い、見事受賞したマラヤーナム映画≪Vasanthiyum Lakshmiyum Pinne Njanum≫のリメイク作品。
Kodi Parakkuthu Rajinikanth, Manivannan, Janakaraj Bharatharaja Ilaiyaraja
Amala, Sujatha, Bhagya 1988
少々ストーリーのまとめ方には難がある気がしないではないものの、スジャータとラジニ(シヴァギリ)との絡みは、心くすぐるものがある。ラジニとアマラとのダンスシーなどは、バーラティラージャ監督の独壇場で、さまざまな色のサリーが飛び交うところなど素晴らしい。スジャータの演技が特に良い。
Kurudhi Punal Kamal Hassan, Arjun, Nazzer, K.Viswanathan P.C.Sekar -
Gowthami, Geetha 1995
テロに対するカマルとアルジュンの警察官のコンビ。結末は、リアリスティックなものとなるが、非常に掘り下げられた視点を感じさせる。カマルの微妙な心の襞を見せる演技も素晴らしいが、テロリストのボス役のナゼールの嫌らしく、それでいて洗練された演技も秀逸。重厚な一本線で描かれており、音楽はないが、音楽がないことに最後になって気付いたほど。

L

M

Malabar Police Sathyaraj, Koundamani, Abbas, Vijayakumar
Sivakumar, Jaiganesh, Anandraj
P.Vasu S.A.Rajkumar
Kushboo, Mumtaj 1996
その名前どおり、警察もの。ケララ州での要人暗殺の取調べでサトヤラージが、チェンナイへ行き、事件を解決する。駆け落ちの場面から始まり、いろいろと内容は盛りだくさんで楽しめるが、少々その処理が凡庸な感も。
Mannan Rajinikanth, Koundamani, Prabhu P.Vasu Ilaiyaraja
Vijayashanthi, Kushboo, Manorama 1991
数あるラジニ映画の中でも傑作のひとつ。見事なまでの完成度を持ったエンターテイメント作品。ストーリー展開には、全く隙が無く、イライヤラージャの音楽も良い。コメディも、涙も素晴らしい出来で、十分な満腹感を味わえる。特に、ラジニと、母親の話は、実に良い。
Marumalarchi Mammootty, Ranjit, Mansur Ali Khan Bharathy S.A.Rajkumar
Devayani, Manorama 1998
非常に重厚な作品である。多分にメッセージ性の強い作品であるものの、マムーティの骨太の演技とあいまって、見応え十分。特に、前半の流れは、普通ならば、エンディング並の集中力。インターミッションの後、一時手綱を緩めるものの、また再度強力に引き絞られる。音楽が、並であるものの、脚本の力が、存分に生かされた作品で、強く心に残る作品。
Maya Bazaar N.T.Rama.Rao, S.V.Ranga Rao, Gemini Ganesan, M.N.Nambiar K.V.Reddy Ghantasala Venkateshwara Rao
Savithri, 1957
≪マハーバーラタ≫を題材にした作品。愛し合う、ジェミニとサーヴィトリを結ぶ話。中でも、ランガ・ラオがサーヴィトリに化けてからが、滅茶苦茶笑える。タミル語とテルグ語の両方で作られ、NTRの初めてのクリシュナ役としても知られている作品。
Mayee Sarathkumar, Vijayakumar, Manivannan, Rajan P.Devu Surya Prakash S.A.Rajkumar
Meena, Suvalakshimi, Manolama. Kovaisarala 2000
サラットクマールのアクションなども充実している一方で、かなり扱っている題材としては、重いものがある。彼の出生におけるハンセン病の問題など、インドでも良く扱ったものだと思えるほど、生々しい。それだけに、奥行きを持ち、サラットクマールの懐の深い人格なども良く出ているものの、後半、様々な題材の処理において、掘り下げが足りないように感じる部分は残る。しかしながら、結末の場面も心打つものであり、伏線があるからこそ心に響くものがある。
Meera V.Nagiah Ellis R.Duncan S.V.Venkataraman
M.S.Subbulakshmi 1945
ミーラは、バジャンなどに多くの曲を残した聖者。南インドに根強く浸透した、バクティ信仰を題材にした作品。しかし、この作品を何よりも貴重な物としているのは、スブラクシュミの出演。これを見るだけでも、資料的な意味において、一見の価値あり。
Michael Madana
Kama Rajan
Kamal, Nagesh, R.N.Jayagopal, Naser Singeetham Srinivasa Rao Ilayaraja
Kushboo, Oorvasi, Roopini, Manorama, S.N.Lakshmi 1990
カマルが、別々に育てられるようになった四つ子の役を演じる。ビジネスマン・泥棒・消防士・ブラーミン。それに、悪党諸々、恋人諸々、その恋人の家族諸々で誰が誰なのかが訳ワカラン。その全員が、最後の場面で、オンボロ館に集結してからは、お決まりの展開ではあるものの、腹抱えて笑える。そのアホさは………。それでいながら、最後の映像が中々洒落ていて心憎い。音楽も、ファンキーなクシュブーとのダンスシーンなど良いでき。
Moondru Mugan Rajini, Thengai Seenivasan, V.Gopalakrishnan Ganesh Sankar Illaiyaraja
Radhika 1982
ラジニが、殺された父親と離れ離れに育てられた双子の役の三役。前半の聖者ラジニとラーディカの絡みは、実にファニー。中盤からの、裁判のシーン展開は、エキセントリックな部分もあるようにも思えるかもしれないがちゃんと伏線が引かれている。ラジニの演技としては、父親の役は、非常に好演している。
Mudhalvan Arjun, Raghuvaran, Manivannan, Vadiveru Shankar A.R.Rahman
Manisha Koirala, Laila, Sushmita Sen 1999
たっぷりと三時間の力作。政治を題材とし、メッセージ性の強い作品ではあるものの、そのメッセージとは関係なく、シャンカール監督らしいスケール感のある作品となっている。現地の政治的背景を知っていると、より一層理解は深まるが、それは抜きにして、弛緩することのない充実した展開力が素晴らしい。特に、アルジュンと州知事役のラグヴァランとのインタビュー対決は、スリリング。二転三転し、最後まで先の見えない展開も素晴らしい。音楽も、非常にしっかりとしたでき。
Mundhanai Mudicchu K.Ghagyaraj K.Bhagayaraj Ilaiyaraja
Ooruashi, Deepa 1983
今ひとつ、弾ける物が足りない気はするが、田舎の人々の雰囲気を良く伝えている作品。子供達の、生き生きとした演技は、印象に残る。また、フェロモン・ムンムンの、ディーパの先生姿にメロメロになっている、素朴な村のじっさま達の姿は、微笑ましい。
Mugavari Ajith Kumar, Raghuvaran, Manivannan, Vivek Durai Deva
Jothika, Sithara 2000
インド音楽の《Raga》の概念は、ひとつの音の終わりは次の音の始まりであるというものである。そのことが、何か見ている上での鍵になってくる作品。夢を追い続けるアジットを支える人々の、暖かい思いやりに感じ入るところは非常に多く、ラグヴァランの演技は秀逸。そして、思慮深く含蓄ある言葉を語るK.ヴィシュワナートは、彼の映画そのものといった感もある。音楽も、アジットの口ずさむテーマなど実に良い。そして、「行くぞ!行くぞ!」と見せながら、結局ダンスシーンを40分も引っ張っている結果、十分なタメが効いている。
Muthal Mariyaathai Sivaji, Janakaraj, Sathyaraji Barathiraja Ilaiyaraja
Radha, Vadivukkarasi, 1985
いわゆる強烈なクライマックスがあるのでもない。しかし、南インドの田舎の日差しの中に全てが溶け込んでゆくかのような、静かな感動がジワリと広がる作品である。見ているときよりも、見終わった後、ふと思い返したときのほうが、心の中で開くものが非常に多い。バーラティラージャ監督の代表作のひとつ。
Muthu Rajinikanth,Sarath Babu, Radaravi, Sendil, Vadivelu K.S.Ravikumar A.R.Rahman
Meena 1995
1998年、初めて、日本で大ヒットしたタミル語映画。上映当初、馬鹿映画と言われたが、それだけヒットをしたのは、完成度があまりにも高かったから。配役・ストーリー・音楽・監督ばかりでなく、実は、カメラワークのレベルも、非常に高い。タミル語映画に興味を持つ人なら必須。

N

Naga Devathai Sai Kumar Sai Prakash Amsalekha
Soundarya, Prema 2000
ストーリー的には、非常にしっかりと作られた女神映画であり、音楽も、役者の集中力もまた非常に高い。女神映画の中でも、レベルが高いことは確か。しかしながら、問題なのは、このクラクラするほどのハズレっぷり。前半など、緊密なストーリーで良いのだが、女神が出てくる場面のいかにも【安物 !!】と言わんばかりのローテクのCGには、頭が痛くなることは間違いがない。特に、最後の30分は、ヘビー級パンチ。それを、第一線の女優であるサウンダリアが大真面目にやっているのだから、一体これは何なんだ!? 絶対に、彼女にとって抹殺したい作品であることは間違いがない。サウンダリアファンが見たとしたならば、泣き出してしまうに違いない。あぁ゛ーッ、恥ずかしい !! あぁ゛ー、サウンダリアが壊れて行く !!!!!!
Nattamai Saratkumar, Vijayakumar, Koundamani, Senthil K.S.Ravikumar Sirpy
Meena, Kushboo, Manorama 1995
サラットクマールの代表作のひとつ。テルグ語でも、ヒンディー語でもリメイクされ大ヒットとなった。バトル・シーンの見応えなど充分で、サラットクマールの剛健な雰囲気が良く生きている。音楽は、それなりに楽しめる。
Navarathiri Sivaji Ganesan, Nagesh A.P.Nagarajan K.V.Mahadevan
Savitri 1964
何よりも、シヴァージの、役者としての引き出しの多さを見る作品。シヴァージ・ファンには、たまんないだろう。サーヴィトリも良く、コミカルな演技、特に精神障害者を装ったときの演技は笑える。
Nayakan Kamal Hassan, Janakaraj, Nasser Maniratnam Ilaiyaraja
Saranya 1987
マニラトラム監督の三指に入る代表作。ボンベイのスラム街の人々を守っている顔役の一生を描く作品。様々に絡ませた複線、マニラトラム監督の監督としての技術が最高に生かされている。しかし、何はともあれ、カマルの演技が絶妙。
Nenjil Oor Aalayam Kalyana Kumar, Muthuraman, Nagesh Sridhar Viswanathan Ramamoorty
Devika 1962
医者のカリヤーナ・クマール、患者のムットゥラーマンとその妻のデーヴィカの三角関係のメロドラマ。カリヤーナ・クマールとムットゥラーマンの人間味溢れる思いが良く出されて、ジワジワと心を打つ内容。

O

Oorkavalan Rajinikanth, Raghuvaran, Pandian, Janakaraj Manobala Sankar
Radhika, Chitara 1987
何よりも特筆すべきは、ラーディカの演技。前半のラジニに対するハチャメチャな駄々っ子振りは、抱腹絶倒もの。一転して、後半のシリアスな場面での演技も秀逸。それに対し満更でもなさそうなラジニの演技も良い。また、監督も、コメディの場面とシリアスな場面とのコントラストを緩急自在に扱いながらも、ひとつのラサに統一しきっているところも素晴らしい。最後の静かに終わる所も実に心憎い。
Ooty Murali, Ajay Anwar Deva
Roja, Vaiyapuri 1999
映画的な冴えは、さほど見られないものの、ストーリーは、ムラーリとの誠実さと、ロージャの控えめな演技が生かされている。子役の、アシュワークも、物怖じしない演技が良い。音楽は、並。ムラーリ・ファンにはお勧め。

P

Padayappa Rajinikanth, Sivaji Ganesan, Sentil, Rameshkanna, Nazzer, Radharavi K.S.Ravikumar A.R.Rahamn
Ramya Krishnan, Soundarya, Lakshmi, Sisthara 1998
この作品を見る上で、ラムヤとサウンダリヤの傑作の≪Amman (1995)≫を見るのは、必須。パダヤッパは、この作品の土台を全く同じくし、違う視点から光を当てた作品に他ならない。そのことを踏まえ見るならば、この≪Padayappa≫が持っている奥底は、凄まじいまでの深みがある。一般には、ラムヤを復讐に燃える女性としか見ないであろうが、実際は、彼女は、カーリーやドゥルガーに代表される女神である。ラムヤが18年の眠りから目覚めた時の音楽は、女神が出てくるときの典型的な音楽である。つまり、ラムヤは、崇拝の対象であることを、しっかりと理解する必要がある。ラジニの作品は、女優が光る時に、良作が多いが、パダヤッパはその最高峰。事実、後半のラムヤの演技は、圧巻。そして、実は何もしていないようで、絶妙のバランスを見せているサウンダリヤが素晴らしく、一番の触媒になっている。また、シヴァージの演技や台詞の端々に、タミル語映画のバトンをラジニに渡してゆくかのようなものがあり、感慨深い。
Pagal Nilavu Murali, Sathiyaraji, Saratbabu Maniratnam Ilayyaraja
Revathi, Radhika 1985
マニラトラムらしい、ストーリー性の重視されている作品。出演者の全てが、非常に良い演技をしている。特に、サトヤラージと、ラーディカの父親は、印象に残る。音楽のシーンも、中々良い。
Panchathanthiram Kamal, Jayaram, Ramesh Arvind, Shriman, Yuhi Sethu, Nagesh, Manivannan, Ramesh Kanna, Vijayakumar K.S.Ravikumar Deva
Simran, Ramya Krishnan, Devayani, Urvasi, Sanghavi, Aishwaria, Vidya 2002
全篇コメディの良作。芸達者の男性人に対して、シムランのコミカルな演技や、デーヴァヤーニの泥酔の演技も楽しい。しかし作品の中で一番光っているのが、お色気たっぷりのコールガール役の、ラムヤ。それと共に、音楽シーンも非常に素晴らしい。特に、ラムヤの踊るに曲は、秀逸。また、往年の作品やK.S.ラヴィクマール作品などからの引用も多い。中でも、最後シムランが橋から川に飛び込む場面は≪Avvai Shanmughi≫であり、≪Michael Madana Kama Rajan≫からの引用も多い。また印象深い、シムランとラムヤがダンスで対決する場面は、1958年、当時のダンスの二大巨頭のヴィジャヤンティマーラとパドミニが激突する≪Vanji Koatai Vaaliban≫からの引用。
Parashakthi Sivaji Ganesan, S.V.Sahasranamam, S.S.Rajendran R.Sudarsanam Krishna-Panju
Sriranjini, Pandaribai 1952
シヴァージ・ガネーサンのデビュー作。作品は、典型的なDMKフィルムであり、当時の時代状況と政治的背景などを理解していなければ、共感しかねる部分がないわけでもない。しかしながら、シヴァージが最後、法廷で、社会の不正を暴き出していく場面は、あまりにも圧倒的。デビュー作にして、この演技力とスタートしての存在感は、信じ難いとしか言い様がない。作品それ自体は、今にしてみると完成度は低く、評価しかねる部分はあるが、シヴァージの演技を見るだけでも見る価値は十二分にある。
Parthiban Kanavu Gemini Ganesan, S.V.Rangarao D.Yoganand Veda
Vijayanthimala, Saroja Deve 1960
7世紀の出来事を題材にした作品。映画の内容は、中々良いという程度だが、何よりも中盤で見る、ヴィジャヤンティマーラのバラタナーティヤムが。秀逸。
Pasamalar Sivaji, Gemini, Thangavelu A.Bhimsingh Viswanathan Ramamurthy
Savitri, M.N.Rajan 1961
前半の、穏やかな日差しに包まれているかのような、暖かさから一変して、後半の、涙なしには見ていられない、結末までそのギャップは激しい。妹の幸せを思う兄と、兄を愛する妹。二人が、二人で幸せにしていたときの歌が、最後の場面でリフレインされる。二度・三度と見ていくうちに、前半の美しさがかえって悲しくなるが、それだけに見終わった後に優しい気持ちになれる作品である。シヴァージと、サーヴィトリのコンビの最高傑作のひとつ。
Pistha Karthik, Manivannan, Mouli K.S.Ravikumar S.A.Rajkumar
Nagma 1997
全篇コメディの良作。ストーリーは、奇天烈極まりないが、その馬鹿馬鹿しさを無心で楽しめる。前半のナグマの我が儘し放題の傍若無人振りと頼りなさげなカールティックの存在。その強力な対比から、結婚式からの立場の反転。それと共に、モウリの表情や、マニヴァンナンのコメディなど見所が多い。K.S.ラヴィクマール監督の好き勝手し放題、暴走寸前の作品。音楽シーンは、どれも秀作。特に最高なのが、カールティック達がアイヤッパンを盛大に奉る音楽シーン。音楽の完成度は非常に高いのだが、そのハチャメチャな大騒ぎと、隠れキャラとして登場のK.S.ラヴクマールの弾けッぷりは、圧巻!この音楽シーンだけを見るだけでも一見の価値あり。
Porkkaalam Murali, Vadiveru, Manivannan, Delhi Ganesh Cheran Deva
Meena, Rajeswari, Sangavi 1997
前半のサンガヴィがムラーリへの積極的なアタックと、ミーナーの美しさのコントラスト。聾唖でありながらも元気一杯に生きているラージェシュワリと暖かい眼差しのムラーリ。それ以上に、恵の撮り方、音楽、振り付けの全てがあまりにも高い完成度のダンス・シーン。前半は実に穏やかで暖かく、美しい。後半の涙なしに見ることのできない最後の30分は、手放しでの賞賛に値する傑作。ミーナーの存在感と、美しさは、彼女の全ての作品の中でも、指折りのもの。作品の鍵になっているのは、後半の唯一の音楽シーンで、歌と踊りを披露するヴァーディヴェール。狂言回しとしての存在感は、ただのお涙作品になりかねない部分を一気に引き締め、冴え冴えとした深さを現出し秀逸。
Priyamanavale Vijay, S.P.Balasubramaniam, Vivek K.Selvabhrathi S.A.Rajkumar
Simran 2000
前半は、非人間的なビジャイに激怒すること間違いなし。後半は、心を入れ替えた、ヴィジャイに同情する気持ちも出てくるが、日本人からするとその御都合主義は、やや受け入れがたい部分があるかもしれない。ヴィジャイに対する、シムランは、清楚な非常に良い演技をしている。音楽・ダンスは、お好きならどうぞという程度。
Punnagai Mannan Kamal Hassan, Dheli Ganash K.Balachander Ilaiyaraja
Revathi, Rekha, Srividiya 1987
老練であり、苦い作品。この映画の鍵になるのは、【チャップリン】の映画のバックバーン。そして、タイトルは≪笑顔の王様≫とされているが、【チャップリン】の映画の持つ、人生の苦味・可笑しみ・悲しみ・喜びといったものが、美しく大きな滝の風景と重ねられる。そのタイトルにおいて、映画全般を水紋のように共鳴させているのは、『笑顔を見せて!』とのレーカーの台詞であろう。その台詞と【チャップリン】を触媒とするそれらの複雑な情感が、いつまでも心に残り続ける作品。音楽も良い。

R

Rajakakaali Amman Karan, Vadivelu, Nizhalgal Ravi, Saranraj Rama Narayanan S.A.Rajikumar
Ramya Krishna, Kousalya, Y.Vijaya 2000
典型的な、女神映画。ラムヤの女神は、まさに適役。ヴァーディヴェールの演技も良い。
Rhythm Arjun, Ramesh Aravind, Nagesh, Mannivannan Vasanth A.R.Rahman
Meena, Jyothika, Lakshmi 2000
派手な作品ではないものの、作品全体がひとつの基調から外れることがない良作。一貫して、人を思いやる優しさが、しっとりとした味わいを感じさせる。アクション・シーンをこれだけ抑えたアルジュンも、心が強くても物静かなミーナーの演技も良い。また、ナーゲシュの味わい深い演技も捨て難いものがある。ダンス・シーンとストーリーとの絡みにおいてのエディティングに、唐突な部分は残るが、音楽自体は中々良い。

S

Sakthi Leelai Gemini Ganesan Ramanna -
K.R.Vijaya, Jayalalitha 1973
一般性はないかもしれないが、正攻法の『神様映画』として評価の高いもの。七つの説話のオムニバス。強烈な表現ではなく、ありがたく真面目に作られているので、現地の文化に対して興味をもっていないと、さほどの面白みはないかもしれないが、丁寧に作られており、完成度は高い。
Salangai Oli Kammal Hassan, Saratbabu K.Viswanathan Ilaiyaraja
Jayapradha 1983
テルグ語映画のヴィシュワナータン監督の代表作のひとつ。各地で吹き返られ、南インド全体で大ヒットとなった。カマルの80年代前半の代表作と言って良く、パフォーマンスの質は非常に高い。コメディなどはほとんど無く、真面目な作品で、悲劇と分類できるだろうが、非常に格調高い作品。
Sampoorna Ramayanam N.T.Rama Rao, Sivaji Ganesan, V.Nagiah K.Somu K.V.Mahadevan
Padmini, G.Varalakshmi 1958
≪ラーマヤーナ≫を映画化した作品。当時の勢力を傾けた作品であることが、ひとつひとつの場面が作られるまでの背景を考えると、強く感じられる。ガルーダの化身のジャターユスや、ハヌマンの活躍などのチープな表現もまた、当時の心温かいものを感じさせるもので、実が籠もっている。音楽も良く、やはりNTRのヴィシュヌ神は当たり役。
Saraswathi Sawatham Sivaji, Gemini, Nagesh A.P.Nagarajan K.V.Mahadevan
Savitri, Devika, Padmini, K.R.Vijaya, Manorama 1966
相も変わらずA.P.ナガラージャン監督らしい脳天気な作品。のんびりと、ニコニコしながら、安心して楽しめる作品。サラスヴァティを中心としたストーリーではあるが、実質最も長い間出演しているのは、シヴァージとK.R.ヴィジャヤ。堂々としたシヴァージの演技も素晴らしいが、全体的に、当時のスターが総動員なので、逆に目移りしてしまうきらいもない訳でもないが、良作。
Sethu Vikram, Sivakumar, Sriram, Mohan Vidya Bala Ilaiyaraja
Abitha, Bharathi 2000
凄絶な作品である。あまりにも凄絶な作品である。人を愛するということは、これほどまでに、生々しい。それ以上何も言葉を加えることの出来ない傑作である。好き嫌いによる、異論はっきりと分かれるだろう。その愛するとことの深遠の深さに恐怖を覚える人達も多くいるであろう。しかし、それをも遥かに突き抜けた傑作である。
Shindhu Bhairavi Sivakumar, Janakaraaj, Dehli Ganesh K Balachander Illaiyaraja
Suhasini, Sulakshana 1985
K.バーラチャンダー監督の最高傑作とも称される作品。全篇、カルナーティック音楽をモチーフとしている。スハーシニは、インド映画国家賞の主演女優賞を獲得している。カルナーティック音楽の背景が日常的にある現地では、非常に評価が高い。その点、逆に、カルナーティック音楽に興味がなければ、あまり面白くない可能性もある。
Sigappu Rojakkal Kamal Hassan, Goundamani Bharathiraja Ilaiyaraja
Sri Devi 1978
エンディングのカマルの表情から、作品全体が、完全に統一されたサスペンスもの。音楽と、画像の切り口、そして場面展開の『間』。その三つが、集結部で一気に収斂する集中力が素晴らしい。バーラティラージャ独特の、微妙で複雑なエモーションが張り巡らされた良作。
Siva Rajinikanth. Raghuvaran, Janakaraj, Radharavi Amir Jan Ilaiyaraja
Shobana 1989
ラジニのファニーな面が前面に生かされた前半と、最後のバトルシーンまで、見せ場が多い作品。白馬に乗ったラジニの姿も捨てがたいが、髭面にバイクのラグヴァランのどこか悲しげな演技は、激シブもの。コメディ、バトル、友情に至るまでてんこ盛り。十分に楽しめる作品。
Sri Ragavendra Rajinikanth, Vishnuvarthan, Delhi Ganesh S.P.Muthuraman Ilaiyaraja
Lakshmi 1985
約300年前に、実在した聖者ラーガヴェンドラの話。ひとつひとつの場面が丁寧に作られ、全体的に鷹揚な格調がある。聖者の話を題材にした神様映画の中でも、完成度は高い作品。ラジニの、聖者の落ち着きと誠実さを持った演技も良い。しかし、ヴィーナを弾く場面が、シヴァージのようにいかないのはご愛嬌。

T

Thalapathi Rajini, Mamooty, Arvindswami, Jaiganesh Maniratnam Ilaiyaraja
Shobana, Srividya, Banupriya 1991
≪マハーバーラタ≫で、太陽神スーリヤによって未婚の母となり、子供を捨てたクンティと捨て子の勇者カルナン。やがて母親の事を知ったカルナンは、非道でありながらも友情を誓っていたカウラヴァ勢のために、戦い続け、死ぬ。そのテーマをそのまま織り込んだ作品。丁寧に練りこまれたストーリーと、サントーシュ・シヴァンによる光を生かした画像が美しい。そして何よりも、厚みのある存在感のマムーティと純粋で熱い心のラジニが、素晴らしいコンビネーションを見せている。音楽もどれも素晴らしい。
Thenali Kamal, Jayran, Delhi Ganesh, Ramesh Kanna K.S.Ravikumar A.R.Rahman
Jyothika, Devayani, Meena 2000
全編バカなことを続けながらも、細かいところまで、ひねりが効いている。カマルの「テナーリ」役のブッ飛び方も良いが、ジャイランの地団太踏んで泣きそうな演技も見物。それ以外の役者の持ち味も十二分に生かされている。ラフマーンの音楽は、良い曲とそれほどでもないものとの当たり外れがある。ラヴィクマール監督のコメディ・センスが見事に発揮されている。見終わって心に残るものがあるかといえば、何もないが、十分に腹を抱えて笑える秀作。
Thillana Mohanambal Sivaji, Nagesh, Balaiya, Balaji, Nambiyar A.P.Nagarajan K.V.Mahadevan
Padmini, Manorama 1968
往年のタミル語映画の、芸道物の代表作。シヴァージのバラモンらしい気品のある男前の演技も良い。パドミニの踊りもたくさん堪能できる。脇を固める役者も、当時の一線級ばかりで、コメディの部分も良い。ナーゲシュに至っては、ほとんどやっていることは、「ゲゲゲの鬼太郎」のねずみ男。最近の作品と色合いは異なるが、非常にタミルらしい作品。
Thiruda Thiruda Prashanth, Anand, S.P.Balasubramaniam Maniratnam A.R.Rahman
Anu Agarwal, Heera 1993
マニラトナム監督にしては、軽いタッチで描かれた圭作。軽い仕上がりとは言うものの、非常に全体が緻密であるところは、マニラトナム監督らしさが出ている。プラシャーントの軽くシャイな演技が非常に良い。音楽シーンも、振り付けを含め非常に良い出来。それよりも何よりも圧巻は、最後の汽車の上でのアクションシーン。これはスタントマンも良くぞと思えるほどだが、実際に出演者も危ないアクションをこなしている。将にハラハラ、ドキドキ物。
Thiruvilaiyaadal Sivaji Ganesan, Muthuraman, Nagaesh A.P.Nagarajan K.V.Mahadevan
Savithri, Devika 1965
将に強烈な神様映画。特に、最初のダンスシーンは、あまりもの馬鹿馬鹿しさに、頭がクラクラして、眩暈がするほど。基本的ストーリーは、家出しようとするムルガンに、母親のパールバティが、自分たちの家系が過去にどんなことが会ったのかを語って聞かせるというもの。
Thirvarutchlvar Sivaji Ganesan, Gemini Ganesan A.P.Nagarajan K.V.Mahadevan
Padmini, K.R.Vijaya, Savitri 1967
配役・監督・音楽、全てが黄金の組み合わせ。台詞等には、含蓄ある言葉が多い。十二分に楽しめる作品で、神様映画が好きならば、お勧め。シヴァージも、最後の老行者の演技は秀逸。

U

Unnaruge Nanirunthal Parthiban, Vadivelu, Selva Deva
Meena, Rambha, 1999
口が達者で、頼りがいはあるけど、実は、女性の扱いが下手なパールティバンと、落ちぶれたザミンダールの娘のミーナの恋愛物。この映画の鍵は、パールティバンの台詞だろう。ランバは、ミーナの家でのロケに実名実役そのまんまで登場。
Unnidathil Enaai Koduthen Karthic, Ajitkumar, Manivannan, Mouli, Vikraman S.A.Rajkumar
Roja 1998
Vaanathai Pole≫と何か似ているなと思ったら、同じ監督と作曲家。全体に流れるトーンは、非常に似ている。この作品で、1999年《Tamil Nadu State Award》 の主演女優賞をロージャは獲得。しかし相変わらずダンスシーンは、少ない。アジットは、ほんの少しスパイス程度での参加。見終わった後に、何か幸せな気持ちになれる作品。
Urimai Kural MGR, Nambitar, Saharanamam, Nagesh Srithar M.S.Vishwanathan
Latha 1974
この作品のとき、MGRは、57歳。確かに、皺などに年は隠せず、動きにも俊敏さはなくなってきているものの、その華やかさは、相変わらず。見ている間を通じて、喜びで照らし出す力は、さすが。舞台がずっと田舎であるだけに、素朴な感じとも合わさって、良い作品となっている。
Uthama Puthran Sivaji Ganesan, M.N.Nambiar, Thangavelu T.Prakash Rao G.Ramanathan
Padmini, Rajini 1958
シヴァージが、別々に育てられ、好対照の性格になった双子を演じ、それぞれの演じ分けが見事。パドミニの、大らかで優雅な踊りの場面も多い。ナンビアーの憎たらしい演技もいつものように優れている。タンガヴェールとラジニとのコメディの部分も、息が合ってい